【2023年度版】IB生・帰国子女必見!横浜国立大学を受験するには?

2023年4月25日

 

「横国(よここく)」の略称で親しまれている横浜国立大学は、帰国子女の学生の中でも人気の国立大学です。キャンパス周辺は落ち着いて住みやすく、都心にも出やすいという横浜ならではの立地の良さが、魅力的なポイントの一つでもあります。

しかし帰国子女向けの入試制度の中でも、IBを取得した自分にはどの入試制度が合っているのかよくわからない、といったことで悩んでいる方も多いのではないのでしょうか。そこで今回は、国内外でIBを取得した学生に有利な横浜国立大学の入試制度をご紹介します!

※2023年度入試の情報をもとにしています。

 

IB生向けの横浜国立大学の入試制度とは?

海外の高校(インター校・現地校)出身のIB生が横浜国立大学を受験するには、外国学校出身者選抜と帰国生徒選抜のいずれかの入試制度を利用する必要があります。しかし、志望する学部によって入試制度が異なるので、自分の志望する学部の設置している入試制度を確認しましょう。また、この二つの入試制度の併願受験、及び帰国生徒選抜内での複数学部の併願受験はできないので、自分に合った学部を事前に見極める必要があります。

日本の一条校出身のIB生は、一般選抜の他に、総合型選抜と学校推薦選抜で横浜国立大学を受験することができます。ただこれらはIBスコア不要の選抜になるので、あくまでもIBカリキュラムでの経験を活かしたい学生、またはIBスコアに自信のない学生におすすめの入試制度と言えます。

以下でそれぞれの入試制度を詳しく解説していきます!

 

外国学校出身者選抜

横浜国立大学の外国学校出身者選抜は、海外の高校でIBを取得し、経済学部に進学したい学生におすすめの入試制度となっています。下記の表に、受験資格、実施学部、また例年の入試日程や入試内容をまとめているので、参考にしてみてください。

受験資格 外国において国際バカロレア資格を授与された者
実施学部 経済学部
入試日程 出願(第1次選抜):9月中旬
第2次選抜:11月下旬
入試内容 第1次選抜:書類選考
第2次選抜:小論文と面接

外国学校出身者選抜には、IBを取得していない帰国子女も受験可能ですが、その場合は「最終学年を含めて学校暦2年以上継続して学校教育を受けていること」などのIB生と異なる出願要件が課せられているので注意が必要です。

しかし、横浜国立大学を書類、小論文、面接だけで受験ができるとなると、かなり受験のハードルが低くなり、一般生よりも有利なことがわかります。

 

帰国生徒選抜

横浜国立大学の帰国生徒選抜も、海外の高校でIBを取得した学生におすすめの入試制度です。複数の学部が実施している入試制度ではありますが、学部間で受験資格や入試内容に若干の差がありますので、以下では学部ごとにご紹介していきます!

 

経営学部

受験資格 以下の全てを満たしていること

  1. 帰国後2年未満であること
  2. 外国で外国の教育制度に基づく高等学校に2年以上在学していること
  3. 外国において国際バカロレア資格を授与された者
  4. 過去に本学部帰国生徒選抜に受験したことのない者
入試日程 出願:10月下旬
小論文・面接試験:12月上旬
入試内容 小論文・面接試験、出願書類の総合評価

経営学部の帰国生徒選抜では、外国の学校に2年以上在学していることが出願要件に含まれていることに注意してください。一方で、書類選考がない分、出願さえ問題なくできていれば試験を受けることができます。試験対策次第では合格のチャンスも高まるのではないでしょうか。

 

教育学部

受験資格 以下の全てを満たしていること

  1. 保護者の海外勤務等やむを得ない事情により外国の学校教育を受けた者(※令和6年度(2024年度)からは出願要件から削除されます)
  2. 外国において国際バカロレア資格を授与された者
入試日程 出願:10月上旬
選抜試験(小論文・面接):11月下旬
入試内容 小論文、面接、出願書類の総合評価

経営学部と同様に、教育学部でも書類選考がないため、出願が問題なくできていれば選抜試験を受験することができます。とはいえ、面接が出願書類(自己推薦書など)の内容をもとに行われることを考えると、出願書類も丁寧に用意するのがベストです。

 

都市科学部

受験資格 外国において国際バカロレア資格を授与された者
実施学科 都市社会共生学科・建築学科
入試日程 出願:9月下旬
第1次選抜:10月中旬
第2次選抜:11月中旬
入試内容 書類、実技、面接

都市科学部の帰国生徒選抜では、都市社会共生学科と建築学科の併願受験、また総合型選抜での都市科学部との併願受験ができません。つまり横浜国立大学の都市科学部を受験したい場合、帰国生徒選抜と総合型選抜のどちらで受験するのか、また帰国生徒選抜で受験する際にはどちらの学科を志望するのか、を事前に決める必要があります。

また実技試験に関して、都市社会共生学科では第2次選抜の文章実技として「文化的・社会的現象に関する 600 字程度の作文」が課せられます。一方で建築学科では、第1次選抜の実技試験として「造形に関する思考力・表現力の検査」が行われます。建築学科の実技試験の出題例がこちらに掲載されているので、ぜひ参考にしてみてください。

※令和7年度(2025年度)より帰国生徒選抜で都市社会共生学科の募集は停止します。建築学科は継続して募集される予定です。

 

一条校出身者向けの入試制度

日本国内でIBを取得した一条校出身の学生は、IBカリキュラムを通して特別な学生生活を送ってきた点で一般生より有利だと言えます。そこで、一条校出身者向けの横浜国立大学の入試制度として、総合型選抜と学校推薦型選抜を簡単にご紹介します!

※実施学部の名称をクリックするとそれぞれの学部の入試要項が見れるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

総合型選抜

総合型選抜はAO入試とも呼ばれることも多く、学力検査だけでなく、受験する学生の意欲や学問との適性も加味される入試制度となっています。これまでのIB生活を経て、特定の学問領域への関心を強くもっている人にはチャレンジしやすいのではないでしょうか

実施学部 教育学部経済学部理工学部都市科学部
出願時期 9月上旬〜中旬
入試内容 教育学部:書類、小論文、面接、共通テスト
経済学部:書類、面接、共通テスト
理工学部:書類、面接、共通テスト
都市科学部:

  • 都市社会共生学科・都市基盤学科…書類、面接、共通テスト
  • 環境リスク共生学科…書類、発表実習、共通テスト
  • 建築学科…書類、実技試験、面接

教育学部の総合型選抜では、「小学校教員になりたい人」、また英語と理科の専門領域での募集となっています。

また経済学部の総合型選抜は、一般プログラムだけでなく、英語での専攻科目や海外学修(サマーキャンプや留学など)が必須のGlobal Business and Economics教育プログラムでの募集を行う年度もあります。

さらに総合型選抜を実施している学部のうち、都市科学部の建築学科のみ共通テストが免除されています。その分、建築が第一志望だけど共通テストには自信がない、という学生におすすめです!

 

学校推薦型選抜

横浜国立大学の学校推薦型選抜は、IBスコアに限らず、出身校での成績が優秀な学生におすすめの入試制度となっています。

実施学部 教育学部経営学部理工学部
出願時期 教育学部・経営学部:11月上旬
理工学部:1月下旬
入試内容 教育学部・経営学部:書類、小論文、面接
理工学部:共通テスト成績、書類、面接

学校推薦型選抜には専願の受験となるため、他大学、他学部を受験していても、この選抜で合格した際には入学することが前提となります。

 

最後に…

以上、IB生におすすめの横浜国立大学の入試制度をご紹介してきました。

高校で一生懸命IBカリキュラムを頑張ってきたからには、大学受験で少しでもIBスコアやIBでの経験を有効活用したいですよね。

今回の記事がそんな皆さんのお役に立てると幸いです。

ちなみに、今後の横浜国立大学の入試制度の変更点がすでに発表されているので、こちらも見ておくと良いかもしれません!

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