IB Historyの攻略法!高得点取得者によるアドバイスとは?

2024年6月10日

攻略法シリーズも5本目になりました!
今回はGroup 3、Historyで高得点を取得し、EDUBALの家庭教師としても活躍している先輩たちが寄せてくれた「効率の良い勉強法」や試験対策についてご紹介します。

Historyという科目の特性

全て記述方式の試験

Paper 1の歴史資料分析・Paper 2・Paper 3と合計で3〜5のエッセイを書くことになります
世界史の膨大な量の知識を習得・暗記するとともに、多角的な視点からエッセイを書かなければなりません
(D先輩)

おそらく、どの教科よりもエッセイを書くことが多い科目がIB Historyです。SL・HLでその本数は異なりますが、D先輩の言う通り制限時間があるFinal試験で3〜5本の小論を書く、という比較的ハードな内容になっています。

全体像の把握よりも分析項目の理解が大切

どの歴史トピックであろうと全体像を理解することは重要ですが、IB Historyではそれ以上のことが求められています。
著名な歴史学者や歴史上人物の引用であったり、歴史上の出来事の因果関係を説明する重要な事柄を押さえることが高得点取得には不可欠なのです。(D先輩)

「狭く深く」、そして重点的にポイントを抑えていく必要がある教科のようです。何年にどんな出来事が起こったのかと言う知識だけでなく、その出来事の背景や結果、影響を初め、歴史家の評価も頭に入れておくことが求められます。

エッセイの執筆スキル・分析に基づいた説得力のある意見の構築が重要

IB Historyで高得点を取るために一番大切になってくるのは、どのようにエッセイを構成し、意見を発展させていくのかというスキルです。(B先輩)

IB Historyで必要な分析能力は歴史的資料の分析に限らず、自分の意見を批判的に分析することも大切であるということです。
そして、分析力を強化するためには過去問や教科書に載っている
歴史的資料の内容、目的、由来などの特徴を理解・分析する実践練習を重ね、どのように自分の意見や知識と歴史的資料を合わせて説得力のある意見を提示できるかを繰り返し試すことが重要です。(A先輩)

全ての解答方式が記述式のHistoryでは、どれだけしっかり論を展開できるかが肝要です。エッセイに含めなければならない要素や情報、構成を整理していくことは一朝一夕では身につけることが困難です。日頃から授業内容などをしっかり分析しつつ、エッセイの書き方を学んでいく必要があるようです。

まとめノート/復習の形式や工夫

エッセイで使えるノート作り

テーマ別(経済・政治・社会・イディオロジー)にノートをまとめ、歴史的資料や歴史学者の意見などを各カテゴリーに分けながら復習することによって、様々な歴史的出来事を叙述的でなく、論理的に分析するスキルの準備となります。
日頃学校から提供されている資料から、
具体的な例をノートにとり、テーマ別に物事を考え、どのようにエッセイとして書けるかを常に考えることが重要だと考えます。(A先輩)

Historyの試験で出題されるテーマは、シラバスに記載されています。経済的・社会的な側面、女性の社会的な役割などを各トピックごとに調査・整理することが重要です。
A先輩のように、テーマごとにまとめていくことで、試験直前の見直しもより効率的なものになるはずです。

論述の際に用いる情報の正確さ・具体性を大切に

構成の他に重要なのはエッセイ内で用いる歴史的証拠・情報の正確さと具体性なので、復習をするとともにノートの内容の具体化を意識し、それらの情報をうまくエッセイ内で分析できるような練習を繰り返し行います。(B先輩)

A先輩、B先輩をはじめ、多くの先輩が挙げているのが「情報の正確さと具体性」の重要性です。設問に対して適切な情報を入れつつ論述していくことが求められるため、まとめノート作成時から内容の具体性を上げていくことを意識してみてください。

効率の良い勉強法

何を暗記すべきか理解する

学習内容全てを暗記するのではなく、早い段階から過去問を見たり、トピックごとにエッセイで使えそうなファクトや引用を収集し、重点的に抑えることに力を入れれば勉強効率は格段に上がります。(C先輩)

まとめノート作成のポイントと同様に、まずはどのような設問にどんな情報を持ってくるのかを見極める必要がある、ということですね。Historyは情報量が非常に多いですが、その分シラバスや教科書に最も重要なポイントやヒントが提示されているはずです。先に設問の性質を把握しておく、と言うのは勉強の効率化において最重要課題と言えます。
C先輩はこう続けます。

その後で、自分が暗記したファクト等をどう自分のエッセイの中に組み込み、効果的に問題に答えていくのかを理解するために、エッセイを書く練習をするべきです。
暗記をしたファクトがないのにも関わらず、最初からエッセイを書き始めるのは無謀です。ある程度歴史のファクトを理解して、暗記してからエッセイを書き始めましょう。

エッセイを書く文章・構成力は重要ですが、中身を詰めておくことが大前提です。
まずは学習内容をしっかりと抑え、それらの知識を一通り整理してからエッセイの練習に取り組んでみてください。

模範解答やマークスキムを活用し、繰り返しエッセイを書く

模範解答やマークスキムと照らし合わせながら、自分に合ったエッセイの構成方法を見つける(B先輩)

頻繁にパラグラフを書き、その教えた構成法を用いエッセイを書く練習を繰り返すことによって、最終試験を受ける時までには頭に構成が入っているようにします(B先輩)

エッセイの書き出しやまとめの一文など、パターン化しておくと試験本番で戸惑う時間を減らすことができます。学校の先輩や、先生が所持しているサンプルなどを参考にして自分が書きやすい表現を模索してみてください。

Historyが苦手なひとへのアドバイス

授業内容を暗記するのではなく、自分が重要だと思う情報を探し、先生やクラスメイトにそれを評価してもらった上で暗記・理解するプロセスを踏む、というのはどうでしょうか。自ら見つけ出し、理解をした知識というのは、強要された知識より覚えやすいはずです。
このプロセスを繰り返し、ある程度知識を習得してた後には、とにかくその知識を有効に使用する練習、すなわちエッセイを書く練習をすることが重要です。(D先輩)

少しでも能動的に情報を集めていくことで、パズルを組み立てていくような感覚で勉強を進めていくことができるようになるかもしれません。
まずは膨大な情報を細かく分類して、段階的に整理していきましょう。クラスメイトと一緒に集めてきた情報をシェアしていくのも楽しいかもしれません。

最後に

いかがでしたか?
情報量が多い科目なだけにどう勉強していいのか戸惑うことがあるかもしれませんが、今回ご紹介したアドバイスが参考になれば嬉しいです。

次回はJapaneseの攻略法をお届けします!お楽しみに!