これからIBDPをやる人必見!IBのメリット・デメリットをシチュエーション別に解説!

2024年5月9日

「IBをやると何がいいの?」

「英語が苦手だからついていけるか心配…」

みなさんがIBを始める前に必ず考えることでしょう。

海外の高校に通っていて必然的にIBをやることになる生徒さん、日本のインターナショナルスクールに通っている生徒さん、IBをやるかやらないか選択できる一条校に通っている生徒さん。さまざまな経緯でIBが進路の選択肢としてあるでしょう。

今回はIBを始めるか悩んでいる生徒や保護者の皆さん、IBとは何かを知りたい方に向けてIBのメリットとデメリットを

  1. 日本の一条校で英語DPをやる場合
  2. 日本の一条校で日本語DPをやる場合
  3. 日本のインターナショナルスクールでIBDPをやる場合
  4. 海外でIBDPをやる場合

4つのパターンごとに紹介します。

皆さんが当てはまるパターンのメリットデメリットを確認してみてください

一般的なメリットとデメリット

まず始めに、一般的によく言われるIBをやることのメリットとデメリットを表にまとめました。

メリット
  • 世界中の大学にアプライできる
  • 英語力の向上
  • 一般的に高校で学ことができないような分野を学ぶことができる(※開講科目は学校によって異なる)
  • 「思考力」と「積極的に学ぶ力」と「創造性」を養うプログラム
  • 国際的に認められた教育システムで異文化理解、批判的思考を養える
  • 全世界共通のプログラムのため、引っ越しに伴う転校の学業への支障を最小限に抑えることができる
  • 名門大学への進学率が高い
  • ITスキルが身に付く
デメリット
  • 最初から高い英語スキルを求められる
  • 学校外での時間が制限される
  • 学費が高い
  • カリキュラムの基準値が高い=難しい
  • 勉強が大変(レポートやプレゼンテーション課題が多く時間管理が難しい)
  • 学校の方針によって同じプログラムでも質に差が生じる
  • IBを使って受験できる国内大学の数、条件に制約がある
  • 日本の学習方法と異なり、プログラム特有の思考力、表現力を求められる
  • 2年間勉強すれば必ず取得できるとは限らない(最終試験の結果で基準値に達した者のみ資格が与えられる)
  • インターネット環境が整ったところでないと勉強できない

以上が一般的にいわれているIBの利点と欠点です。これに加えて、5つのパターンごとにメリットとデメリットを紹介します。

日本でIBに取り組む場合

日本でIBに取り組む場合、三つのパターンがあります。

まず、IB教育に取り組む高校(一条校)に進学するか、インターナショナルスクールに通うかです。一条校に通う場合はさらに、日本語でIBを学ぶか、英語でIBを学ぶかの二つの選択肢があります。

日本でIB取得を目指す場合、日本にいながら国際的なスケールの教育を受けることができるというメリットがある反面、国内の認定校が少ない、一般の学校では受講できない、日本の中学校や高校に比べて学費が高い、開講科目の数が少ないことがある、一般の方法での国内大学受験ができなくなるというデメリットがあげられます。

パターン1:日本の一条校で英語DPをやる

海外に進学したい生徒にとって、英語でIBに取り組めるので飛躍的な英語力の向上が期待できます。海外への進学をより現実的にすることができます。また、国内の有名大学のAO入試を受けることができるため進学に有利です。そして一条校なので学費がインターナショナルスクールよりも安価であることも大きなメリットの一つです。

一方で、英語DPは始めから高校授業レベルの内容を英語で理解できるだけの英語力を求められます。日本の一般教育を受けてきた生徒にとっては、英語DPで求められている最低限の英語力が高めであることが多いというリスクがあります。また、保護者の方は自分の子供が海外に一人で進学する可能性を覚悟してサポートをする必要があります。

パターン2:日本の一条校で日本語DPをやる

日本語DPの一番のメリットは6教科のうち最大4教科は日本語で学べるという点です。母国語で学んだことに対する理解度は第二言語で学んだことに対する理解度より高いでしょう。また、英語力に不安がある生徒にとっては日本語DPは最適な選択である場合が多いです。少なくとも教科は英語で学習することになるため、一定の英語力向上が見込めます。

しかし、英語DPやインターナショナルスクールで学ぶ場合と比べると、英語の上達に限界があるのが欠点です。そのため、海外大学へ進学の際には追加でIELTSなどの外部の英語試験の受験を求められる場合があります。また、IB教材として提供されるoxford の教科書は英語で書かれているため、読む際には自分で翻訳する必要があります。さらに、日本語DPの場合は開講科目の数が少ない可能性が他のパターンに比べて多いです。

パターン3:日本のインターナショナルスクール

日本にいながら、インターナショナルな友人関係を築くことができるのはインターナショナルスクールの魅力の一つです。より実践的な英語力が身につき、実用性の高いコミニュケーション能力を得られるというメリットがあります。教師も多彩なバックグラウンドを持っている人も多く、海外の学校に通うような体験を得られることがメリットです。さらに、インターナショナルスクールなので国外への進学に対するハードルが一条校に比べて低く、海外大学へ進学しやすいというメリットがあります。

しかし、海外のインターナショナルスクールに比べ、日本のインターナショナルスクールは日本人やアジア系学生が多い傾向にあります。また一条校と比べると学費が高いのがデメリットの一つとしてあげられます。

海外でIBに取り組む場合

海外でIBに取り組む場合、インターナショナルスクールに通うか現地校に通うかの二つのパターンがあります。どちらのパターンでも、すべて英語で学習するため英語力が自然に伸びるというメリットがあります。生徒も先生も国際色豊かで日常的に異文化交流ができます。その国の伝統や文化にそった学校生活が送れるのは、海外でしかできない体験です。また、日本でIBをやるのに比べて選べる教科の種類が豊富であることが多いです。

一方、デメリットとしては始めから非常に高い英語力とコミニュケーションスキルが求められることがあげられます。また、クラスメイトとの間にカルチャーショックを感じたり、英語圏の国でない場合、奉仕活動などの校外活動は現地の言葉で行わなければならなかったりという外国ならではの苦労をするかもしれません。さらに、海外の学校には日本語の先生がいない場合もあります。そのため自費で外部講師を雇うか英語の他にもう一つ外国語を勉強しなければならないというのが最大のデメリットかもしれません。

また、海外ではIBの他にAレベルという教育システムを採用しているところも多く、場所によってはIBとAレベルのどちらを取るか、という選択をしなければならないご家庭もあるでしょう。そこでIBとAレベルの比較もご紹介します。
AレベルもIBも共に広く大学に受け入れられています。二つの最大の違いは、IBでは六つの科目に加えてCASという課外活動もこなさなければならないのに対して、Aレベルは三科目とっていれば大学進学に使えて必須科目はありません。いわば、IBはオールラウンダータイプでAレベルは集中特化型です。IBはカリキュラム自体が勉強以外にも焦点を当てているので、いくつもの教科を学び部活動に取り組む日本の学校生活と似たような生活を送ることになります。生徒さんの向き不向きに合わせて選ぶことをおすすめします。例えば、得意科目と苦手科目がはっきりしている生徒さんはAレベルの方が向いているでしょう。色々な科目を学びたいという生徒にはIBが向いています。

最後に

IBのメリット、デメリットはどの状況下でIBに取り組むかで多少差があります。自分のパターンのメリットデメリットを理解したうえでIBに挑戦してほしいです。

また、個別の相談も受け付けておりますので、今回のパターンに当てはまらないと思った方、質問がある方、こちらからご連絡をお待ちしております。