DP2年間の流れを紹介! 各科目どのようなスケジュールで進むかを理解しておこう!

DP生は、最終試験に向けた勉強に加えてIAやEEの執筆を並行してこなす必要があり、一般的なカリキュラムとは大きく異なったスケジュールで高2・高3の2年間を過ごすことになります。また、高3になると、内部評価 (IA) やEEが大詰めになるほか、DPと大学受験を両立してこなす必要があるため非常に多忙な日々が続きます。

今回はそんな一般的なDP2年間の流れについて、筆者の実例をもとに紹介していきます。スケジュールは、学校や選択科目によって個人差があり、今回紹介するのは筆者の体験談であることにご注意ください。

DP2年間の概観

初めに、DP2年間の大まかな流れを見ていきます。

今回は、筆者がDP生時代 (一条校で理系DPを選択) に実際に選択した科目でのスケジュールを例に紹介していきます。繰り返しになりますが、選択科目によって内部評価や外部評価の内容が異なり、それに伴ってスケジュールも大きく変わることにご注意ください。

DP1 (高2) のスケジュール

DPが始まって1年目の高2では、大分スケジュールにゆとりがあります。大きなイベントとしては、TOKの内部評価となるTOK展示の実施、そしてEEの中間発表があります。

上に示したように、比較的時間に余裕のある高2の時期にIAやEEを早め早めに進めていくことが重要です。CAS Projectも高2の間に実施できるとかなり有利に高3を迎えられるでしょう。

DP2 (高3) のスケジュール

高3はやはり非常に忙しい日々が続きます。IAやEEの執筆、最終試験対策に加えて、大学受験を迎えるため自己管理スキルを駆使しながら、効果的に時間を使っていくことが大切です。また、最終試験直前の過去問演習をより有意義なものとするためにも、日頃から復習をこまめにすることも役立ちます。

DP1 (高2) 4月 ~ 6月

それでは、それぞれのスケジュールについて細かく見ていきましょう。

EEのテーマ決定

DPが始まるとともに、EEの活動も始まり、早速科目やテーマ決定を進めていくことになります。EE・IAにおけるテーマ選びは、獲得点数に直結する非常に重要な要素なので各学校の先生とも相談をしながら進めていくことが大切だと考えます。

 

History IAのトピック決め

また、早い科目では、高2の6月頃からIAに向けた準備が始まるものもあります。私の学校の場合は、Historyは授業の進度に関係なく進めることが出来るため、高2の6月からトピック決めのための調査を開始しました。早め早めにIAに取り組むことが大事です。

DP1 (高2) 7月 ~ 9月

TOK展示

7月になると、早速DP一つ目の内部評価であるTOK展示が行われます。内部評価は、もちろんDPの最終スコアに関わる重要な要素ですから、悔いの無いように取り組みましょう。

EE (文献調査と章立て)

EEは一夜漬けのように、特定の短期間のみで作業を進めるのではなく、継続的にコツコツと取り組むことが必須です。高2の4月からEEは始まっているので、遅れを取らないように文献調査や先行研究について調べておくようにしましょう。

ある程度調査に目途がついたら、論文の章立てを高2の夏休み前後までに決められると順調に進めていると言えます。

DP1 (高2) 10月 ~ 12月

CAS Projectの実施

上の画像にも示されているように、高2の10月 ~ 12月は私の場合は2年間の中で最も時間に余裕のある期間でした。だからこそ、この3か月の間にCAS活動の中で最もヘビーであるCAS Projectに取り組めると今後のDP生活に大きく役立ちます。 この時期にCAS Projectを実施できるよう、早めに計画を立てておきましょう。

DP1 (高2) 1月 ~ 3月

EEの中間発表

学校によって差はありますが、高2の1月から2月ごろにかけてEEの中間発表会があります。中間発表は、クラスメイトや先生方から、これまでのEEの取り組みについてのフィードバックを得られる貴重な機会です。この中間発表までに、研究の方針が定まり、序論の執筆に取り掛かれていると良いペースで進められていると言えるでしょう。

IAの実験計画

また、IAの執筆にあたり実験が必要な科目は、高2の間に実験計画を立てられると良いです。実験はその後のデータ解析等も含めると非常に時間を要するため、早めに実験内容を決めた上で計画を立てていきましょう。

DP2 (高3) 4月 ~ 7月

いよいよ高3になると、一気にスケジュールが密になっている印象を受けるかと思います。DP生は高3の4月から11月にかけて非常にハードな日々が続きますが、最後まで挫けずに頑張ることが大切です。

各科目IAの執筆

高3になると各科目、本格的にIAの執筆が始まります。執筆を開始するためには実験・調査が完了している必要があるので、高2のうちに出来る限り進めておきましょう。科目によっては6月で草稿が完成し、修正作業に入るというスケジュール感となっています。

IOの練習

また、言語科目の内部評価であるIO (Individual Oral) に向けた練習も高3の夏ごろに行われます。言語科目は、これまでの学習の蓄積がそのまま内部評価の質につながるため、日頃からの学習を丁寧にこなすことが大切です。

DP2 (高3) 8月 ~ 9月

IA・EEの最終締め切り・提出

8月・9月は各科目のIA、そしてEEの最終締め切りが設定されており、各々IAとEEの仕上げに追われる期間となります。各科目きちんと書き上げることが出来ればIAが一区切りつくことになります。

私の経験則的には、IAは時間をかけて作り上げたからと言って評価されるわけではない (=点数につながらない) と感じています。IAは素早くササっと仕上げた上で、早めに過去問演習などの最終試験対策に着手することが重要だと考えます。

IOの実施

言語科目の内部評価である IOも高3の9月頃に実施されます。前述したようにこれまでの学習の蓄積が大切になるとはいえ、緻密な準備が点数につながる形式でもあるので、きちんと納得のいく準備をした上で臨むようにしましょう。

Mock Examの実施

また、最終試験の模試となる、Mock Examも高3の9月に実施されます。IB入試等を活用して大学入試を受験する際に提出するPredicted ScoreはこのMockの点数をもとに算出されるため、大学受験にも直接的につながる非常に重要なイベントです。

IAやEEとの両立が大変ではありますが、隙間時間など時間を見つけて試験対策をしておきましょう。

DP2 (高3) 10月 ~ 11月

過去問演習、そして最終試験へ

IAやEEの提出、そしてMockを終えたDP生にとって、残されたDPのイベントはいよいよ最終試験のみと言うことになります。授業でも最終試験に向けて過去問演習が主になる科目がほとんどです。何度も過去問をこなし、少しでも高得点を取れるように準備しましょう。

最終試験

DPの最終試験は、1日に1科目の実施で、科目の組み合わせによっては最長で3週間ほど要する生徒もいます。かなりの長期戦となるため、最終試験期間中、集中力を切らさないように頑張りましょう。

最後に

DP2年間はこのようなスケジュール・流れとなっています。本文中でも繰り返したように、IAとEEについては早め早めに行動することが非常に重要となります。DP2年間は、ありましたが、長いようで非常にあっという間で最高に楽しい2年間でした。

どのように学習を進めていけば良いのか、IAやEEはどのようなスケジュール感で進めるべきかが参考になれば幸いです。