【2022年度版】医学部志望のIB生必見!横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア特別選抜 (IB入試) の紹介!

2023年5月15日

「今IBを頑張っているから、IB入試で医学部にチャレンジしたい!」

そう思いながら国内大学の医学部を調べているIB生も多いと思いますが、横浜市立大学の医学部でも、数年前からIB入試を実施していることはご存じでしょうか?

横浜市立大学医学部のIB入試は歴史が新しいですが、他学部では帰国生や留学生の受け入れ実績が高く、IB生にも大人気の大学です。そこで今回は、横浜市立大学医学部の国際バカロレア特別選抜 (IB入試) について合格者Aさんのインタビューなどを含めてお伝えしていきます!

*この記事では、医師国家試験を目的とした6年制の医学部医学科のみに焦点を当てて紹介します。

横浜市立大学ってどんなところ?

横浜市立大学は、横浜市金沢区に位置する公立大学です。医学部医学科では大学附属病院と連携しながら、基礎科学から先端医療まで、幅広い知識や技術を学ぶことができます。

さらに、横浜市立大学は少人数制でアットホームな雰囲気をモットーとしています。よって、医療現場に必要な英語を学ぶカリキュラム (Practical English) や臨床実習が手厚いことも大きな魅力ではないでしょうか!

横浜市立大学医学部のIB入試で必要な科目は?

Univ-it!では、IBDP取得者のみを対象とした入試をIB入試と称していますが、横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア特別選抜も含まれます。医学科では、出願に必須なIB科目やスコアも課されているので、下記の表も参考にしてみてください。

IBスコア条件 Japanese A : 4点以上
Japanese B : 6点以上
ScienceやMathでHLの場合 : 3点以上
ScienceやMathでSLの場合 : 5点以上
IB科目条件 Japanese A (SL/HL) または Japanese B (HL)
Physics, Chemistry, Biologyから2科目 および Math (AA/AI)
→3科目中、1科目はHL

医学科ではScience系の科目2科目およびMathを必須としていますが、その中でHLは1科目以上選択すればよいという条件です。理数系科目のうちHLを2科目以上を必須とする国内大学の医学部も多いので、「他の大学ではHLの科目数が足りなくて出願すらできなかった」という方は検討してみてはいかがでしょうか?

また、IB Transcript (成績証明書) 以外にTOEFL iBT (80以上) またはIELTS (6.0以上) も提出しなければならないことにも注意です!

国内大学の医学部では高いIBスコアを必要とする場合がほとんどなので、しっかりとIBスコアを取れるように心がけることが大切になってきます。一方で英語の資格試験はTOEFLとIELTSから選ぶことができるので自分に合った試験を受験することをお勧めします。

医学部医学科のIB入試ってどんな試験?

横浜市立大学医学部医学科のIB入試では、第1次選考から第3次選考まであるため、多くの試験を実施するように感じますが、第1次選考と3次選考は書類審査、2次選考が面接 (MMI) のみということになっています。日程は、下記の表や募集要項を参考にしてみてください。

2022年度横浜市立大学医学部医学科の国際バカロレア特別選抜の日程

出願期間 2021年11月1日 (月) ~ 11月4日 (木)
第1次選考 (書類審査) 合格発表 2021年11月22日 (月)
第2次選考 (MMI) 2021年12月4日 (土)
第2次選考合格発表 2021年12月14日 (火)
第3次選考 (最終書類審査) 合格発表 2022年1月21日 (金)
入学手続き締切日 2022年2月16日 (水)

医学部医学科の国際バカロレア特別選抜の入試形式

第1次選考は受験者数が6人を超えた場合のみ、IBスコアやTOEFL / IELTSのスコアで合否が決定するため、6名以下の場合は第1次選考が行われないと思われます。ですが、医学部を志望するIB生は高いスコアを目指して勉強している人が多いため、IBのスコアをできるだけのばすことをおすすめします!

先ほど第2次選考は面接と述べましたが、Multiple Mini Interview (MMI) という横浜市立大学独自の方法となっています。医師として必要な社会性・倫理性などが問われる口頭試問のような独特な形式であるため、下記の抜粋などを参考にして対策を練ってみてはいかがでしょうか。

(出典:2021(令和 3)年度 横浜市立大学 医学部 医学科 特別公募制学校推薦型選抜・国際バカロレア特別選抜 学生募集要項)。

さらに第3次選考は、第2次選考の合格者で、横浜市立大学を専願するIB生のみを対象にしています。昨年度は2021年1月6日までに、第二次選考の合格者に横浜市立大学を入学したいかどうかの意思を聞き、意思がある受験者のみに第3次選考の書類選考を行ったそうです。

*今年行われる2022年度入試の募集要項は、9月上旬に公開されます!

試験の対策について

先述の通り、試験としては1次と3次の書類選考と2次の面接試験に分けることができます。今回は実際に受験されたAさんに試験の詳しい内容、及びその対策方法についてお聞きしたので紹介したいと思います。

書類選考(一次試験、三次試験)

一次試験の際に提出した書類と実際にAさんが心がけた事を以下の表にまとめてみました。

提出書類 対策
志望理由書 指定の用紙に記入する形。大学を志望する理由などはもちろん、それに加えてAさんはIB教育を通して学んだことや、CASで行った医学系のボランティア、チャリティイベントなどについても書いた。学校の先生や保護者と協力しながら書いた。
模試の成績(Academic Transcript) 受験時期の関係でまだIBの本スコアが出ておらず、PredictedGrade での提出となりました。IBスコアは高ければ高いほどいいので、スコアを上げるためにしっかり勉強した。
学校の先生からの推薦状(任意) 学校の先生からの推薦状は提出書類で求められてはいないが、一応参考程度に提出した。内容としては授業態度や理系のIAでどのようなことをしたのかについてなどを書いてもらった。任意ではあるので合否に関係があるかは不明だが一応同封しておくのも良いかもしれない。

上記の表からわかる通り、一次試験はIBの成績としっかりとした志望理由書を書くことが大切となってきそうです。また、自分一人ではなく学校の先生や、保護者の方に添削をしてもらったりしながら書くのは一つの対策となりそうです。

面接試験(二次試験)

先ほども書きましたが、二次試験の面接ではMMIと呼ばれる他大学の入試ではあまり見ないような特殊な方法が採用されています。Aさんにこの入試方式について詳しくお聞きしました。

Q:MMIとはどのような試験方式でしたか?

A:5つの部屋に分かれて、7分ほどの趣旨の異なる面接を各部屋で行うというものです。各部屋に面接官は二人ほどですべて日本語で行われました。最初の2つの部屋では通常の面接のような、志望動機などを聞かれました。他3つの部屋ではシナリオカードが準備されていて、そのシナリオに対する自分の意見を述べる形でした。

Q:シナリオというとどのようなことについて聞かれましたか?

A:入室すると各部屋の趣旨に沿った質問が書いてあるシナリオカードがおいてあります。例えば一つの部屋では、富士山を他の場所に作るとしたらどこに作りますかというシナリオカードでした。このように予想できないような質問に対し自分の考えをはっきりと論理づけて話す必要がありました。また、各受験生の一部屋での持ち時間が7分と決まっているので、入室から退室までの時間管理を自分で行わなければいけませんでした。この時間にはシナリオを読む時間も含まれているので、回答時間を多く取るか、考える時間を多くとるか、そこの判断も自分自身に委ねられていました。

Q:お話をお聞きしていてかなり特殊な面接な印象を受けますが、対策はどのようなことをしていましたか?

A:最初の2つの部屋で聞かれたような志望動機など一般的な質問にはしっかりとした回答をあらかじめ準備しておきました。大学の教育理念などにも目を向けてそれに関連付けるようにしゃべれるように工夫をしました。一方で、他の部屋で聞かれたような内容はあらかじめ回答を準備することは不可能なので、医学部面接の本や大学側が公表している過去問題などを解き対策しました。面接の練習はIBの本試験が終わってから主に保護者と行いました。しっかりとどんな質問に対しても自分の意見がいえることに焦点を当てて練習をしていました。

IBとの両立、併願校について

受験の時期的にも、IBの学習と受験の準備の両立はとても大切になってきます。また、受験を考えている人の中には併願校なども気になっているかもしれません。そのことについてもAさんにお聞きしました。

Q:IBとの両立はどのようにしていましたか?

A:IBの模試の時期から書類の準備などはしていましたが、面接の対策はIBの試験が終わってから本格的に始めました。この入試では面接ももちろん大切ですが、IBの成績もとても重要視されるので、IBの試験でとりあえず良い結果が残せるように優先的に勉強を行いました。

Q:他大学の併願は行いましたか?またそれはどの大学でしたか?

A:あらかじめいくつか大学には出願していました。具体的には北海道大学の総合入試と岡山大学のIB入試です。ただ、横浜市立の試験日と岡山大学の試験日がかぶっているため横浜市立大学を受験しました。

<番外編> 他の学部でもIB入試は実施している!?

これまでは医学部医学科のIB入試について紹介しましたが、横浜市立大学では全学部でIB入試を実施していることをご存じでしたか?約3年前からIB入試を実施している医学部看護学科はもちろんのこと、国際教養学部・国際商学部・理学部(2018年までの名称は国際総合科学部国際総合科学科国際教養学系・国際都市学系または経営科学系・理学系)は長年IB入試を行っています。詳しくはUniv-it!の大学検索機能で調べてみてください!

横浜市立大学

入試系統:
IB入試
学部:
国際教養学部・国際商学部・理学部・データサイエンス学部・医学部

 

もっと大学に関して質問してみたい方は…

今回は横浜市立大学医学部医学科のIB入試について紹介しましたが
「入試まであと少ししかないけど、受かるためにはどんな対策をしたらいい?」
「どうやって受ける大学を選べばいいか分からない…!」
といった疑問や悩みを抱えているIB生も多いと思います。

そんな方におすすめなのがUniv-it!の新機能Univ-it!トピックです!
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ぜひ気軽に質問してみてください!

 

最後に…

いかがだったでしょうか。今回は横浜市立大学医学部医学科のIB入試について紹介しました。みなさんの進路選びの参考にしていただけたら幸いです。

医学部でIB入試を実施する国内大学は他にもあるので、Univ-it!を利用してドリームスクールを見つけてください!

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