カナダの大学受験はいつ頃始まるの?IB試験と両立する1番の方法は?
「Diversity(多様性)」を重視している多くのカナダの大学は、様々な国をバックグラウンドとして持った生徒たちと同じ環境で勉強し、また文化交流もすることができるため、IBを卒業した高校生に人気の留学先です。
一方で、日本でIBを受けている人は最終試験と出願準備が丸かぶりすることで不安を抱えている人もいるでしょう。
どんなことをすればIBの試験準備とカナダの大学への出願準備を上手く両立できるの?こんな質問に、実際にIB試験と出願準備を両立させ、カナダの大学へ合格した経験のある筆者がお答えします!
カナダの大学出願では何を一番にみられる?
自分の出願したい大学により異なりますが、一般的にカナダの大学では高校三年間の成績はもちろん、英語力や最終 IBスコアを含めた全体的なバランスが重視されます。トップ大学として著名なトロント大学やマギル大学、ブリティッシュコロンビア大学などでは出願の際の成績が最重視されるでしょう。
カナダの名門と言われる三大大学 (トロント大、UBC、マギル大)は特にIB 最終スコアを重視しており、その数字によって合否が左右されます。したがって、IB生のみなさんは、まずは最終試験に向けて良い成績が出せるよう集中するべきだと思います。
ただし、これらの大学のうち、UBCのみIBスコアに加えてPersonal Profileと呼ばれるエッセイの提出が必要です。受験生は大学側が出す以下のような5~6個の質問に対しエッセイ形式で回答しなければならないので、早めに準備をして、学校の先生にチェックをしてもらうなどするのがオススメです。
UBC Personal Statement 質問例 (2018年版)
Tell us about who you are. How would your family, friends, and/or members of your community describe you? If possible, please include something about yourself that you are most proud of and why.
- 受験生の性格について、自分、また家族や友人がどのように表現するか。自らの人生において一番誇りに思うこと、またその理由について記述
What is important to you? And why?
- 自分にとって一番何が大切で価値があるか、またその理由について記述
Describe what you’ve learned about yourself as a leader and team member through your past experiences. Provide specific examples. What skills will you further develop and/or address in the near future and how?
- 過去の経験の中で自分のリーダーシップ性を発揮できたエピソード、また将来自分の中でどのスキルを伸ばしていきたいかについて記述
カナダの大学はいつ頃出願が始まるの?
カナダの大学出願手続きは、国内外問わず各大学に直接書類を提出する方法となります。アメリカやイギリスなどと大きく異なる点として、出願手続きを一括しているシステムはありません。そのため、受験する大学の出願サイトにてオンラインで書類を提出する必要があります。
各大学により異なりますが、一般的に1月上旬 ~ 5月下旬が出願時期です。また、受験する際に応募する奨学金 (Entrance Scholarship) については通常の出願締め切りより早く締め切られる場合がある為、事前確認が大切です。
大学出願締切日 参考日程 (2019年版):
ここで一番問題になってくるのがタイムスケジュールです。
出願時期が大体1月上旬から五月下旬のため、11月にIB試験を控えている人は試験勉強と出願準備の両立が大変だと思います。カナダの大学は世界的にもIB卒業生に人気な大学が揃っているため、IBスコアをアップさせるのはもちろん競争率も視野に入れて準備をしていかなければなりません。
では、どのようにスケジューリングをすればいいのか見てみましょう。
カナダの大学出願とIB試験の上手いスケジューリング方法とは?
優先順位を明確に!
一番大切なことは優先順位を明確にすることです。
筆者の経験から一番受験時期にやっておけばよかったと思うこととして、まず受験したい大学、希望専攻、そしてその分野へ受験する出願方法を必ず出願締め切りの五ヶ月前に絞ること。そして、その志望大学を後々たくさん変更したり曖昧にここも受験しよう!と出願大学を増やさないこと。
曖昧になればなるほど後々大学リサーチに時間が取られ、IB最終試験に向けた勉強準備がおろそかになる可能性がでてきます。大体カナダの大学出願スケジュールをみたときにおおまかなタイムラインとして、以下のように考えるとスケジューリングが楽になるのではないでしょうか?
出願締め切り 半年前 (夏休み中)
- 志望大学を国別・希望専攻別に順位をつける
- このリストの中からトップ5を選び、細かくリサーチをする
- 受験方法を完全にマスターし、エッセイの執筆がある場合は下書きを始める
- 英語力証明になるようなテスト(TOEFL/IELTS)などの点数を確認し、大学側から提示されている点数より上回っているかを再確認
- 奨学金制度などをリサーチする
出願に必要な際の提出書類は大学により異なるため受験校によって臨機応変な対応が必要となります。尚、以下に記載した提出書類はどの大学を受験する際も必須となるでしょう。
- Highschool records / 高校の成績(主に中3〜高3前期の成績)
- Proof of English Proficiency / 英語力証明テストの成績 → 平均 TOEFL 97点以上
- Personal Informations / 受験者の基本情報(国籍・両親の学歴・連絡先・入賞歴・資格など)
- Financial Statement / 残高証明(学費が支払えるだけの資金状況を証明する書類)
- Personal Statement / 志望動機エッセイ(大学によっては課せられない場合もあり)
出願締め切り 4ヶ月〜5ヶ月前 (夏休み後、9月〜10月)
- 受験する大学の書類などを揃え始める
- エッセイの執筆を繰り返し、カレッジカウンセラーや学校の先生などにフィードバックを何回も貰う
- 自分で選んだトップ5の大学についての知識を増やせるだけ増やし、後にかかる負担を減らす
出願締め切り 2ヶ月〜3ヶ月前 (11月〜12月)
- エッセイなどを完成させ、出願できる場合はしていく
- 受験方法がスコア提出のみの場合は揃った順に大学へ提出し、後に高得点を取得した場合はその都度出願していく
このように、IB最終試験が11月にある場合は試験の前に完全に書類を揃え、またTOEFLやIELTSのスコアも自身最高得点をこのタイミングで取得し終えているとIB試験が始まった際には心配事がだいぶ減るのではないでしょうか?
一見大学出願とIB最終試験というとても重要な二つのことを両立するのは不可能と思う人もいると思いますが、自分にあったスケジューリングをすることで優先順位を明確につけることが可能になり、後々自分を追い込む必要がなくなります。
合わせて読みたい:
https://univ-it.net/blog/2019/05/22/canadian-university-ranking/
まとめ
いかがでしたか?
自分が後々大変にならないためにも上手くスケジューリングができるようになりましょう!他にもUniv-it!では様々な大学進学に役立つ記事が投稿されているのでそちらも参考にしてみてくださいね。
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