帰国子女必見!大学進学のために必要な資格を一挙紹介!
TOEFL、IELTS、SAT、IB。
海外のインターナショナルスクールや現地校で勉強しているみなさんは、一度は耳にしたことのある言葉だと思います。これらは、海外の高校の卒業や大学進学に必要な資格の名前ですが、種類が多すぎて、「どの資格が大学進学に有利なのか」「自分に向いている資格がどれなのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、海外での高校生活の間に取得しておくべき資格を紹介します!
英語外部試験と大学入学統一試験の違いは?
今回の記事では、TOEFL iBT、IELTS、英検等といった、英語能力を測定する試験のことを「英語外部試験」と称します。一方で、IBDP, IGCSE A-Level, SAT等の大学入学資格として利用される試験のことを「大学入学統一試験」と呼びます。
「英語外部試験」は、帰国生入試やAO入試を実施するほとんどの大学で必須となっているため、前もって対策を行いスコアを伸ばしておきましょう!「大学入学統一試験」は高校を卒業するのに必須な資格ではないものの、慶應義塾大学といった著名な国内の難関大学や、国内大学の英語学位プログラム、海外大学の受験を検討している場合は、「英語外部試験」に加えて必須となる場合が多いため高校のうちからしっかりと準備しておきましょう!
英語外部試験はどれがおすすめ?
TOEFL iBT, IELTS, TOEIC, 英検など英語力を試す資格はたくさんありますが、海外のインターナショナルスクールや現地校で勉強している皆さんには、TOEFL iBTまたはIELTSをおすすめします!英検やTOEICは、国内大学の帰国生入試で受け付けていない場合が多いのに対し、TOEFL iBTやIELTSはほぼ全ての国内大学で提出することができます。TOEFL iBTやIELTSは海外の大学でも活用することができるので、英語力によほど自信がない限りはこれら2つのどちらかに絞ってもよいと思います。
※TOEFLにも様々な種類がありますが、iBTのみを受け付けている大学が多いです。また、IELTSもAcademic Moduleのみとなります。
おすすめの大学入学統一試験 (IB, A-Level, SAT等) は?
大学入学統一試験は、高校の卒業に必須でない資格であるためか、英語外部試験ほど必要としている大学は多くないのが特徴です。しかし、慶應義塾大学等の難関国内大学や英語学位プログラム入試、海外大学の進学に必須となっているため、これらの大学を目指している人は高校生のうちから対策を練っておきましょう!
大学入学統一試験は、「長期的に勉強し、一発勝負の試験で資格を取得する」タイプと、「何度も受験し最高スコアを提出する」タイプの二種類があります。自分に合ったものを選択していくのをお勧めしますが、進学先次第で有利な資格もあるので、吟味してみてください。
一発勝負の大学入学統一試験
IBDP (国際バカロレア)
IBDPは、6つのグループ群(言語、社会系、科学系、数学等)から6科目と、3つのコア科目 (CAS, EE, TOK) を高2から高3の2年間かけて勉強し、原則一発勝負の最終試験で資格を取得します。必須としている科目が多いため、紹介する大学入学統一試験の中で最も労力を要しますが、恩恵が大きいのも事実です。専門知識に加え、将来に役立つ知識や能力(プレゼン力や文章力)を伸ばすことができ、さらに進路先も広がります。
近年、日本でも注目を浴びている資格で、IBDPのカリキュラムを学べる高校 (IB校) や、IBDP取得者のみを対象としたIB入試を実施する国内大学も増えています。世界的にも有名な資格なので、海外大学への進学を検討している場合も有利にはたらくでしょう。
また、IB生向けのUniv-it!の大学検索機能では、IB入試を実施している大学を絞って検索することができます。IBDPを取得してどの大学に行けるか興味のある方は、下のボタンから調べてみてください!
GCE A-Level
A-LevelもIBDPと同様に、高2から高3の二年間で勉強し、原則一発勝負の最終試験で資格を取得します。IBDPでは様々な分野の教科を履修するうえに、課外活動など勉強以外にも時間を費やさなければならないことが多いですが、A-Levelでは自分の得意な科目のみを3科目選択して試験を受けることができます!「得意な科目だけを極めたい!」という人に向いている資格です!
A-Levelの認知度も上がっているため、国内大学の出願でも利用できるケースが増えていますが、IB入試を受けられないことに注意してください。
何度も受験可能な大学入学統一試験
SAT
SATはReading、Writing and Language、Math の3科目の能力を測定する試験です。SATはTOEFLやIELTS等の英語外部試験とは異なり、英語を母国語とする高校生に向けた試験であるため、ReadingやWritingの難易度が高いという特徴があります。
※ 2021年にSAT Subjectsが廃止されたことから、近年では大学入学レベルの数学や理科、社会系の科目を勉強できるAPという大学入学統一試験も着目されつつあります。
ACT
ACTはEnglish, Mathematics, Reading, Scienceの4科目が課されます。ACTもSATと同様、英語を母国語とする高校生に向けた試験なので、EnglishやReadingの難易度は英語外部試験よりも高めに設定されています。SATと異なりScienceも含まれるので、理系科目が得意な人はSATよりACTの方が有利かもしれません。
IBDPやA-Levelが一発勝負であるのに対し、SATやACTは何度も受けられるので、IBDP等の一発勝負型の資格を無事に取得できるか心配な方は両立すべきか迷いますよね。
しかしIBDPは特に負担が多く、IBDPの勉強以外に時間を割けられなかったという声もよく聞くので、両立はおすすめしません。両立するのに時間を割くのならば、スコアを伸ばすために時間をかけることをおすすめします。IBDP等の一発勝負型の資格の取得に自信がない場合は、潔くIBDPを諦め、SATやACTに特化してみてはいかがでしょうか。
【結論】どの資格がおすすめ?必須?
これまで、英語外部試験と様々な種類の大学入学統一試験を紹介しました!
帰国生に有利な入試制度を利用した国内大学の受験(帰国生入試や英語学位プログラム入試)を検討している場合は、TOEFLやIELTS等の英語外部試験はほぼ必須だと考えておきましょう。一方で大学入学統一試験は必須でない大学もあるため、志望大学の募集要項をしっかりと確認しておきましょう。例えば、早稲田大学やGMARCH、横浜市立大学等の帰国生入試では大学入学統一試験を必須としていませんが、慶應義塾大学の帰国生入試や多くの国内大学の英語学位プログラム入試では必須です。
大学入学統一試験の勉強が始まる高2(G11, Y12) の前から志望大学に関する情報収集を行い、どの大学入学統一試験の資格を取得すべきか、そもそも大学入学統一試験が必要か、しっかりと意思決定をしておくことをおすすめします!
最後に…
いかがだったでしょうか。今回は、帰国生にとって取得すべきおすすめの資格を紹介しました!大学進学に必要な資格は多岐にわたりますが、「英語外部試験」と「大学入学統一試験」の二種類を押さえれば、どの資格が必要なのか理解しやすいと思います。
Univ-it!では、大学入学統一試験の一つであるIBDPを利用して進学できる大学情報を紹介しているので、大学検索機能やトピック機能を活用して進学先を見つけてください!