IBDPを最後までやり遂げるために! 先輩たちが実践したモチベーション維持法を紹介!
IBDPの授業は、一般的なカリキュラムに比べて授業内外で課される課題が多く、高2・高3の2年間をややタイトなスケジュールで過ごすことになります。取り組む学習量が多い分、得られる学びやスキルが多いことがDPの魅力の一つですが、かなり忙しい日々が約2年間続くことでモチベーションの維持に悩む人も少なくありません。そこで今回は、実際にDPを修了した先輩たちへのアンケート結果をもとに、先輩たちはどのようなもの・ことをモチベーションにして学習に取り組んでいたのかを紹介していきます。
先輩はモチベーションを保てていたのか?
まず、実際にDPを修了した先輩たちは、2年間をどのようなモチベーションで学習に臨んでいたかを見ていきましょう。以下に「IBDPにおいてモチベーションを保つことは難しかったか?」という質問に対する回答結果を示します。
約8割の卒業生が、多少なりともモチベーションに浮き沈みがありながら学習に取り組んでいたと回答しています。さらに、このアンケート結果の詳細を見ていくと、「高得点を獲得した人でも常に高いモチベーションを保てていた人はかなり少なかった」ことが分かりました。つまり、多くの先輩たちにとってDP2年間を通じてモチベーションを保ち続けることは決して簡単ではなかったようです。だからこそ、「自分にとってDPを取り組むうえでのモチベーションの源」をしっかりと理解しておくことが、DPを乗り切るうえで大切だといえるでしょう。
友人・仲間との関わり・ライバル意識
それではここから、実際にDPを修了した先輩や筆者がモチベーションとしていたものについて、項目ごとに解説していきます。
最初のキーワードは「友人・仲間との関わり・ライバル意識」です。筆者自身も、同じ目標に向かって共に切磋琢磨する仲間の存在はDPをやり遂げる上で本当に大きな存在でした。勉強量が多く忙しいDPだからこそ、周りと切磋琢磨できる仲間の存在は大きな原動力になります。
ライバル意識を健全に活かす
アンケートでは、「友人と勉強することでライバル意識を保っていた」「負けないぞという気持ちで踏ん張れた」という意見が目立ちました。筆者も、クラスメイトに大きなライバル意識を持って日々の学習に取り組んでいました。普段は共に仲間として協力して過ごしているクラスメイトに対抗心を抱いたり、ライバル意識を持ったりするとそれがモチベに繋がる人もいると思います。個人差はありますが、「誰かに負けたくない!」という感情は、大きなやる気につながります。
励まし合える環境に
同時に、「友達との助け合い」や「クラスの仲間と励まし合う」という声も多く上がっていました。DPは課題や試験が続き、体力的・精神的に大きな負担がかかります。そんなときに、同じ境遇で共に切磋琢磨する友人やクラスメイトの存在は非常に心強いものとなります。先行きが見えず不安になったり、心配な気持ちを持ったりしても「頑張ろう」「大丈夫だよ」と声を掛け合える環境があるだけで、気持ちがぐっと楽になるはずです。同じ境遇で頑張っているクラスメイトの存在もまた、大きなモチベーションにつながります。
実際にアンケートで寄せられた声 (何をモチベーションとしていたのか? という問いに対する答え)
- 友達が頑張っている姿を見る事
- 励ましてくれること
- 友人と勉強することでライバル意識を保っていた
- 友達とスコアを競い合うこと
- 周りの学生と切磋琢磨する環境にいたこと
- 周りの友人とはいつも高め合えていたので、負けないぞ、の一心で踏ん張れることが多くありました
- 友達との助け合い
将来・大学・キャリアへの目標
「大学で学びたいことを明確にしていた」「将来の夢を叶えるために努力を続けた」といった声も多く寄せられました。学習量の多いDPだからこそ、将来の目標がはっきりしていると「何のために勉強しているのか」が明確になり、頑張る意欲につながるのだと思います。
志望大学・学部を具体的にイメージする
「良い大学に行くというゴールがあったから頑張れた」「医学部進学の目標を見失わないよう、病院見学やシャドーイングを積極的に行った」というように、大学で学習している自分を具体的に想像することで、日々の学習に取り組む姿勢も変わってきます。「大学で専門分野を学びたい」「将来の自分の姿を実現したい」という思いがあれば、一歩ずつ着実に前進できるはずです。
将来への希望を持つ
漠然とした不安にとらわれるよりも「自分はこの道に進みたい」「こんな仕事をしたい」といった将来への明るい希望を持つことで、やる気は自然と湧いてくるものです。DPの学びは、得られる学習やスキルが非常に多く、間違いなく自分の可能性を大きく広げるものとなります。「今自分が勉強していることは必ず将来に繋がるんだ」という希望を持って学習に取り組んでみましょう。
実際にアンケートで寄せられた声 (何をモチベーションとしていたのか? という問いに対する答え)
- 自身の将来の進路やライバルの存在
- 大学や将来への希望
- 将来の夢を叶えること
- 医学部に行くという目標を見失わないように病院見学やShadowingを申し込んだりしていました
- 大学で学びたいことをしっかりと見据えられていた
- 学ぶ楽しさ・自己成長・達成感
学ぶ楽しさ・自己成長・達成感
DPを最後までやりとげるためには、学ぶこと自体を楽しんだり、自分の成長を実感したりするような考え方も一つのポイントとなります。自分なりの学ぶ楽しさを見つけることも、長丁場のDPを乗り切ることに繋がると言えます。
「興味」を学習に取り入れる
アンケートでは、「好きな分野を学習に反映させることで、モチベーションを維持しやすくなった」という意見が多数ありました。DPでは、IAやCAS活動など比較的自由度の高い学習も多くあります。自分の関心分野をテーマに取り組んだり、興味のあるテーマをリサーチ課題に設定したりするなど、学習内容の中に自分の「好き」を含めることもモチベーションにつながるはずです。
ポジティブ思考で勉強を楽しく
DPの授業では数多くの課題が課され、締め切りが多いタイトなスケジュールとなります。そんな中でも提出物を期限内に仕上げる達成感を味わったり、苦手な科目も自分の好きな部分を見つけて取り組んだりするなど、ポジティブな思考を取り入れることも大切です。日々の学習で少しずつでも自分の成長に気づければ、自然と楽しさややる気も高まっていくはずです。
実際にアンケートで寄せられた声 (何をモチベーションとしていたのか? という問いに対する答え)
- 好きな科目のIAで好きなことができること
- 勉強・学習は面白いと自己暗示する
- できないことができるようになる際の達成感
- 新しいことを学ぶということ自体を楽しもうとする
- さまざまな提出物があったのでその締め切りに間に合わせることを目標としてこなしていた
- 興味がある科目を学んで来たので、それが大きなモチベーションになった
- 苦手な算数もなんとか好きなところを見つけた
- 少しづる成績が上がっていくにつれ、段階を踏んでレベルアップしていくとともに、自分で何がわからないかがわかるようになりそれを先生に相談するにつれ徐々に自分の成長を感じていました。
褒められること・承認欲求
誰かに認められたり褒められたりすると、とても嬉しい気持ちになりますよね!私自身も、努力を続ければいつかは必ず誰かに認められるという気持ちを持って勉強に臨んでいました。「誰かに褒められること」だけが学習の目的になってしまうのは少し危険ですが、あくまでも褒められることを“ひとつのモチベーションのきっかけ”として捉えることも一つの方法です。
実際にアンケートで寄せられた声 (何をモチベーションとしていたのか? という問いに対する答え)
- 褒められること
- 褒められたとき、それの記録を残して、落ち込んでるときに振り返って力が戻ってきた
家族の存在・責任感
IBDPの学習はハードなスケジュールが続き、途中でくじけそうになる場面も少なくありません。しかし「誰かのために頑張る」「大切な人の期待に応えたい」という強い意志があると、不思議と自分の想像以上の力を発揮できることがあります。筆者もその気持ちを持って学習に取り組んでいました。自分ひとりのためだけでなく、「家族や先生方が応援してくれている」という意識を持つことで、踏ん張りがきいたり、粘り強く努力できたりすることへと繋がります。
息抜き・趣味・リフレッシュ
DPの学習はどうしてもハードになりがちですが、趣味などでリフレッシュをすることももちろん大切です。友人と遊びに行ったり、食事を楽しんだり、どんな形であれ、一息つける時間を作ることももちろんモチベーションを維持することにつながります。
最後に
DPを乗り切るためのモチベーションとして「友人や仲間」「将来への目標や希望」「学ぶ楽しさ」「褒められること」「家族への感謝や責任感」など、多岐にわたるジャンルの項目を紹介しました。IBDPを通じて得られる学びの成果は、必ず将来に繋がります。
DP2年間をやり遂げるためには、自分のやる気に大きく繋がるモチベーションを見出すことが非常に重要です。是非今回の記事を参考に、ご自身が最も力を発揮できるモチベーションの源を見つけてみてください!