元IB生70名が振り返るIB生活! EDUBAL家庭教師たちからのアドバイス

2022年10月17日

「他のIB生は1日何時間勉強してるんだろう?」と、疑問に思ったことはありませんか?

今回は、元IB生のEDUBAL家庭教師の先輩70名にIB生活を振り返っていただきました。勉強法やスケジュールの組み方など、IB生活をさらに充実させるためのヒントが満載です!

先輩方の経験とアドバイスを見ながら、あなたの勉強スタイルを振り返ってみませんか?

アンケート概要

【アンケート方法】
EDUBALの家庭教師に登録しており、教師コミュニティに登録しているIB取得者へのアンケート(n=70)

【注意点】
回答者の約9割がCOVID-19の影響を考慮した成績評価方法変更前のIB経験者です。そのため、体験談の内容が、2022年現在の状況と噛み合わない部分があります。

IBDP1年目と2年目、それぞれ注力した活動はなんですか?(複数回答可)

DP1年目に基礎をきっちり固め、2年目は試験対策に集中するという理想的な学習計画の先輩が多かったようです。また、CAS・EE・IAといった長期的な取り組みが必要な課題に1年目で集中的に行うといったタイムマネジメント=戦術の工夫も窺える結果となりました。

もちろん、コア科目は小論執筆スキルが最も高くなる3年生(DP2年目)の夏休みに集中的に取り組むという選択肢もあります。このあたりは「何を優先的するか」によって大分変わってくるのでしょう。

その他、比較的自由度の高い1年目に積極的に「環境に慣れる」努力が必要、と感じた先輩方もいました。どのタイミングで、どんなことに取り組むべきなのか、現在地を確認しつつスケジューリングすることがとても大切なようです。

IBはなぜ大変なカリキュラムと言われていると思いますか?

時間管理

複数の課題提出期限が近いなど、バランスを取るのが難しかった。
・各教科の課題量が常時多いため、常に勉強している日々だった。エッセイなどについて悩む時間も多かった。
効率よく取り組むか、他の活動を制限するか工夫が必要だった。

IB独自の科目

・論文形式のレポート執筆を初めて経験するため、様式(体裁)を整えるのにも時間がかかる
Extended Essayの場合、自分自身で興味を持った科目から追求する分野を探さなければいけないという初めての状況に立たされ、最初はとても戸惑いました。自分が一番興味を持っているのはBiologyだったので、その科目を選ぶのに時間はかかりませんでしたが、実際にResearch Questionを作り上げるのに多くの時間を費やしました。その上、実験を重ねなければならなかったので、エッセイを書くこと以前の準備でどんどん時が経ってしまったので、(時間・取り組みの)管理をするのが一番難しかったと感じます。

試験の重さ

複数科目の試験が同時に行われるので、最後の追い込みは時間が足りないと感じた。
・試験勉強をするためにノートを振り返ったときに理解できていない部分が多く、追い込みで困ってしまった
・日本の学校では暗記がメインとなりますが、IBでは理解した上で自分自身の考えなどを述べる論文形式の試験が多いため苦労しました。

先輩方の生の声は以上の通りです。「タイムマネジメントの難しさ」「IBならではの課題・授業への適応までの道のり」がIB=大変なカリキュラムである所以ではないか……とのことでした。

また、大学受験・課題提出・Final試験の時期が重なる高校3年生、特に夏〜秋にかけては鬼のような忙しさだった、と言う先輩もいました。

今のうちに、どの時期にどんなスケジュールになりそうか、逆算しておくことが重要なようです。

平日の勉強時間を教えてください。

【Aさん:0〜2時間】

なるべく宿題と授業内容の復習や予習を学校の時間で終わらせるようにしてました。必ず授業の後書いてきたノートを5-10分間読んで友達に習ったことを説明してました。そうすると情報が記憶に残りやすくなり学校終わってからの勉強に費やする時間を減らすことができました。

【Bさん:2〜4時間】

朝5:00から1時間半ぐらい勉強し、登校。帰宅後、19:30ぐらいから22:30ぐらいまで勉強をし10時半までには就寝。

【Cさん:4〜6時間】

朝は5:00に起きて勉強。帰宅後2時間(17:00-19:00)勉強又は課題(IA)。
夜ご飯を食べてお風呂(19:00-20:30)。再び勉強・課題(20:30-22:30)。

【Dさん:8時間以上】

学校の空きコマを有効活用し、先生に質問したり、図書館で勉強したりした。
帰宅後には、最も成績の低い科目を重点的に復習。
高3の時は毎日0:00に就寝するまで食事・お風呂・部活動以外の時間を全て勉強に費やした。

週末の勉強時間を教えてください。

【Dさん:2〜4時間】

課題やテストがない時はできるだけ息抜きをしていました。DP1年目は特に忙しくなったり暇になったり、差が激しいので、忙しい時期に備えて復習などもした。

【Eさん:6〜8時間】

一番根詰めた日だと、2時間ごとに教科を変えるなど、時間を区切って勉強内容を変えていた。大体5:00-7:00、9:00-12:00、14:00-18:00、21:00-23:00に勉強し、間の時間はたっぷり休んだり、好きなことをしていた。

【Fさん:8〜10時間】

平日はその週に出た宿題に集中したかったため、基本的に週末で提出期限の近い課題をなるべく終わらせるようにした。また、IA・EEの提出時期には週末で集中的に進めた。

【Gさん:10時間以上】

特起床してから夕方までひたすら勉強していました。12年生の後半からは過去問を過去10年分程全教科ときました。夕方からはランニングなどをして気分転換をして、夕食後から就寝までは勉強していました。

部活動と両立して勉強時間を確保していた先輩方の多くは朝・週末の時間を活用していたようです。休息を忘れないようにしつつ、自身の生活スタイルに適した学習環境を把握し、整えることが「勉強時間のルーティン化・効率化」への近道なのかもしれません。

成績UPのためにできることは?

時間管理の徹底

・タイムマネジメント。10分でもいいから毎日の勉強を確保する。

課題の取り組み方の工夫

・1つ1つの課題に手を抜かないこと
最初から完璧を目指さないこと
・エッセイを書くにあたり、何度も練習することで自分のライティングスタイルを見つけたり、意見を持つこと自体の練習をすることをおすすめします。
・(勉強などに)集中し続けられる、時間帯や時間の長さを見つける。

情報収集の工夫

ニュースや新聞記事、本など様々なリソースに目を通すこと。
・教科書だけでなく、色々な教材やネットでの情報を集めていました。

休息をとる

オンオフの切り替え、運動の充実など休息をしっかり取ること(体またはメンタルが健康でなければ勉強は効率的にできない)。
・息抜きを忘れないこと。
・自分がストレスフリーになれる何かを見つけるということが、成績向上のためにはとても重要だと感じています。

他者と積極的に意見を交換する

学友とできるだけディスカッションしたり、放課後に一緒に復習するようにしていました。
・他人との議論・意見交換を大事にする。

その他

英語に日常的に触れる機会を作ること。
とにかく授業についていくことが大事だと思います。意識して、一日1日の授業で学べるように、理解していくように意識していれば最終試験の時に新たに勉強する必要はなく、以前学んだものを思い出すだけで良いのでだいぶ楽になると思います。

最後に

アンケートの中で、「IBは1日詰め込んだからといって高得点を取得できるカリキュラムではないので、1日30分でも勉強の習慣をつけておくことが重要だと思います。」というアドバイスをくれた先輩もいました。

今回ご紹介した普段あまり聞くことのできない他のIB生の生活やアドバイスが、現役IB生の皆さんにとって良い刺激となれば幸いです。

Univ-it!では今後もIB入試情報や、DP取得者の体験談などを記事としてご紹介する予定です。次回もお楽しみに!

※アンケートの回答はEDUBAL・Univ-it!が独自に収集したものであり、必ずしも全てのIB生の正確な情報を反映したものとは限りませんので、ご了承ください。
※本記事は2022年秋に配布したEDUBAL MAGAZINEの内容を拡充したバージョンとなっています。