【大学インタビュー】成長できる環境が充実!鹿児島大学のIB(国際バカロレア)生にとっての魅力とは?

2019年8月15日

鹿児島大学のキャッチコピー

国立大学としては日本で3番目にIB入試の実施を決めた鹿児島大学。IB入試を始めて数年が経過し、IB生の受け入れ実績もあります。今回はそんな鹿児島大学に実際に赴き、IB入試の導入に携わった竹内准教授にお話をお伺いしました。

鹿児島大学ってどんな大学なの?IB生にとってどんな魅力のある大学なの?という疑問をお持ちの方は必見です!

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インタビューさせていただいた先生方

鹿児島大学の竹内准教授
竹内准教授

竹内准教授(鹿児島大学)

「私は総合教育機構のアドミッションセンター(入試部門)に所属しています。入試改革や入試広報を担当しており、2016年度から始まったIB入試の創設にも携わりました」

畝田谷(うねだや)教授(鹿児島大学)

「私は鹿児島大学総合教育機構グローバルセンターに所属しています。グローバルセンターでは留学生の受け入れなども行っておりますが、私は学生海外派遣部門で学生の海外派遣を担当しています」

鹿児島大学はなぜIB入試を始めたのか

ー竹内先生は鹿児島大学で入試改革を担当していらっしゃいますが、どうしてIB入試を実施することになったんでしょうか?

「背景としては、2つの理由があります。1つは国立大学全体の事情ですが、国立大学の場合は一般入試の前期日程で入学する学生の割合が多く、鹿児島大学では約7割を占めます。一般前期日程を経て入学した学生は基礎学力があり、入学後の授業に対応できているのですが、『個性的』な学生が少ないのではないかという問題意識を持っていました。もう1つは、鹿児島大学として『これからはグローバル教育に力を入れていく』という方針が決まったことです。

今まで数学と理科のみで行われていた理系学部の入試に英語を導入する、英検などの外部英語試験を入試に活用する、ということに並ぶ改革として、IB入試を導入しました。鹿児島大学は基本理念として『進取の精神』を掲げていますが、主体的に行動できるIB生は本学にマッチするのではないかと考えました。

鹿児島大学のIB入試のポイントですが、私たちは全学部全学科でIB入試を導入しています。大学は基本的に学部ごとに組織化されており、全学部で足並みを揃えるということは大変なのですが、鹿児島大学の場合、9つの学部全てにご理解をいただき、IB入試導入を実現することができました」(竹内准教授)

ーどの学部にも門戸が開かれているのは嬉しいですね。どうしてIBに注目されたんでしょうか?

「IB入試を導入する前に、数回に渡って国内のIB校(一条校)で授業見学をさせていただきました。ランチタイムなどを通じてIB生と実際に話して、IB生のものの見方や考え方・学びへの姿勢を見た上で、ぜひこういう人材を鹿児島大学に受け入れたいと感じたんです」(竹内准教授)

ー畝田谷先生は、海外に留学する鹿児島大生をたくさん見られていると思いますが、その中にIB卒業生もいますか?

「はい。もちろんです。IB卒業の学生が、昨年「トビタテ!留学JAPAN」の制度を利用して留学しています。この学生は国内のIB校出身ですが、やはり海外に出ていくことへの抵抗感が全然ありませんね。夏休みを利用して、途上国の医療制度を見学するためのインターンシップに参加していたのですが、ただ参加して終わるのではなく、現地で知り合ったNGOの日本支部の方と連携して、帰国後に講演会を開催していました。主体性・積極性にとても驚きましたね」(畝田谷教授)

鹿児島大学で、IB生はどんな風にすごしているのか

ー今まで数名のIB卒業生が、鹿児島大学には入学しています。実際にIB卒業生を受けれいてみて、なにか大学として変化はありましたか?

「大学としては、狙い通りの良い変化があったと思っています。まだまだIB生の数は少ないですが、周囲の学生は確実に触発されています」(竹内准教授)

ー逆に、IB入試で入学した学生はどんな感想をもっているのでしょうか?

IB入試で入学した学生とは、定期的に私と学生課の職員が面談しています。なにか困っていることはないかとヒアリングしているのですが、時々聞こえてくるのは『英語を話す機会』がもっと欲しいという声ですね」(竹内准教授)

「そういった学生のために、Global Language Spaceという場を設け、鹿児島大の留学生と英語や他の外国語で会話できる機会を作っています。その他にも、Language Out LoudやEnglish Speaking Lunch Tableといった、学内で多言語を使える機会をたくさん用意しており、もちろん全て無料で利用できます」(畝田谷教授)

ー海外出身のIB生が入学しているということですが、生活面のサポートもなにかあるのでしょうか?

「先ほど紹介した面談では、生活面のサポートももちろん行っています。また、鹿児島大学ではすべての学生に担任の教員がつくシステムがあります。通常はこの担任教員はランダムに決定するのですが、IB入試で入学した学生の場合は、同じ国出身の大学院生をゼミ生に持つ教員が担任するというように、入学者の状況に応じて、学部の先生方が対応してくれたケースもありました。同じ年頃で、同じ国出身の先輩であれば、精神的なサポートがしやすいのではないかということです。

また、IB生と面談する中で、彼らが基本的には大学院まで進学することを視野に入れているということもわかっていましたので、早くから専門性を持った大学院生と触れ合えるほうがよいのではないかと思ったのも理由です」(竹内准教授)

ーそれは確かに心の支えになりそうですね!学生をすごく大切にされているんですね。少し話は変わりますが、鹿児島は住みやすい土地ですか?

「私は東京出身ですが、東京と違って満員電車に乗らなくて済むというのが嬉しいですね(笑)。自転車圏内に住む学生が多く、時間を効率的に使えるのではないかと思います。また、気候は温暖ですし、自然も豊富、食べ物も美味しいと思います。鹿児島の方は全体的に明るい人が多いのではないでしょうか」(畝田谷教授)

鹿児島大学IB入試を目指すIB生へ

ー鹿児島大学のIB入試を目指すIB生が気をつけるべきことはありますか?

「IB入試を導入するにあたって、検討のポイントとなったのが、『センター試験の免除』でした。私はいろいろとIB校を視察し、実際にIB生を見た上で、センター試験を免除しても問題ないと判断しました。学内には入学者の基礎学力を心配する声もありましたが、逆に言えば、それだけIBディプロマ(DP)という資格を信用しているということです。フルDPを取得していれば、基礎的な学力は問題ないと私たちは考えています

その上で、一部の学部では面接を実施しています。面接では何を見ているのかと言いますと、一つは『志望者が学びたいと思っている領域を専門とする教員が、鹿児島大学にいるかどうか』という点です。志願者の方が『鹿児島大学でどんなことを学びたいのか』ということをじっくりお聞きして、鹿児島大学の教育・研究プログラムとの「マッチング」を確認しています。

また、ほかの推薦入試に比べて、IB入試の面接は少し長くなるケースがあります。『本当にその学問を学びたいと考えているのか?』というのをじっくりと聞きたいからです。面接は受験生1名に対して、志望学部の教員が複数名で行っています。

ただ、合格を出しても入学してくれないという場合もあり、そこが入試担当者としては悩みどころです。昨年は4名のIB生に合格を出しましたが、実際の入学者は1名でした。しかしながら、年々受験者は増えていますので、これから入学者も増えていくのではないかと期待しています」(竹内准教授)

ー学力だけを見るのではなく、その学生の「やる気」と鹿児島大学の合致度を見ているんですね。

「その通りです。私が所属するアドミッションセンターでは、一般入試や推薦入試で入学した学生の追跡調査も行っていますが、入学試験の点数はその後の成績と関係がありません。『やる気のある学生』『本当に鹿児島大学を志望していた学生』が伸びていき、そのまま卒業していきます。だからこそ、IB入試でも志望度の高さと合致度を重視しているんです。

私はIB校での説明会のときは、必ず「国際食料資源学特別コース」を紹介することにしています(※以下の記事で紹介)。このコースは、将来的に国際機関の職員として活躍したいという学生にはピッタリだと思っています。そういう風にグローバルリーダーとして活躍する学生に、IB入試を利用して入学してほしいと思いますね」(竹内准教授)

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竹内先生から、IB生へのメッセージ

ーありがとうございました。最後に、竹内先生からIB生へメッセージをお願いします。

「 鹿児島大学は、9つの学部と10の大学院研究科がある総合大学です。九州内では九州大学に次ぐ規模を誇り、学生数も1万人を超えています。規模が大きいということは、様々な人々との交流によって刺激を受ける機会が多いということです。教員数も2500人ほどおり、第一線で活躍されている研究者の方もたくさんいます。鹿児島大学は入ってきた学生を伸ばすということに非常に力を入れている大学です。ただし、大事なのは学生の『やる気』や『志望度』だということを強調したいと思います。鹿児島大学のことを調べていただいて、『やる気のある』IB生にたくさん来て欲しいと思っています」

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筆者は鹿児島大学を実際に見学し、先生のお話を聞いて、本当に学生が成長できる・学べる環境の整った大学だと感じました。水産学部や獣医学部など、強みがはっきりしているからこそ、その分野に興味のあるIB生にとっては、素晴らしい環境といえるのではないでしょうか。

竹内先生の話にあったように、鹿児島大学を目指す場合は「鹿児島大学で何を学びたいのか」ということを自分の中で明確にしておく必要がありそうです。ぜひ一度、オープンキャンパスなどを利用して、実際にどんな学問を学べるのかを体験してみてください。

鹿児島大学

学部:
法文学部・教育学部・理学部・医学部・歯学部・工学部・農学部・水産学部・共同獣医学部
選抜方法:
書類審査・日本語による面接(一部学部は書類審査のみ)