現役大学生に聞いた!London School of Economics and Political Science (LSE) 紹介
「イギリスの大学に進学したいけれど、どこに進学するべきかわからない」
「社会科学系に興味があるけれど、どの大学が良いか決められない」
このようなお悩みをお持ちの方も多いかと思います。そこで今回は、イギリス・ロンドンの名門大学London School of Economics and Political Science(LSE)をご紹介します。IB出身の在学生にもインタビューしているので、ぜひ参考にしてみてください。
LSEってどんな大学?
London School of Economics and Political Science(LSE)は、イギリス・ロンドンにある社会科学系に特化した大学です。UCLやKCL等の大学からなるロンドン大学連合の1校でもあり、ノーベル賞受賞者を輩出したりと世界トップレベルの教育を提供しています。LSEは、研究はもちろんのこと、就職に強い大学として有名で、数多くの卒業生が名だたる金融機関や法律事務所に所属しています。全学生の71%が英国以外からの留学生で、非常にグローバルな環境であることがわかります。
LSEについての基本情報
QS世界ランキング2025 | 50位 |
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QS世界ランキング(社会科学) | 6位 |
学生数(うち学部生数) | 13,717人(6,081人) |
人気学部 | International Relations, Economics, Political Science, Sociology, Government |
留学生の割合 | 70% |
必要IBスコア(目安) | 37~ |
LSEの出願方法
イギリスでは、どの大学も共通してUCASというプラットフォームから願書を提出します。LSEも例外ではなく、1月末の締切までにUCASを通して願書や推薦書を提出する必要があります。詳しくは「イギリスの大学受験」についての記事をご覧ください。
LSEのウェブサイトから、応募要件等を確認することができます。
現役LSE生にインタビュー!
今回は現役LSE生のSさんにインタビューし、普段の生活や勉強の様子を聞いてみました。ぜひ参考にしてみてください。
Sさんの経歴について
Q:Sさんについて教えてください。
A:LSEでInternational Relations(国際関係学)を勉強しています。今は3年制プログラムの2年目で、次が最終学年です。中学は海外インター、高校は日本の一条校でIBDPを取得しました。
Q:IBDPの選択科目と点数を教えてください。
A:HLでHistory、Geography、English Bを、SLでJapanese A、Math AA、Biologyを選択しました。Overall Score は43点でした。
進路の選び方について
Q:LSEを選んだ理由を教えてください。
A:政治や国際関係を勉強したく、LSEはそれらの学域を牽引する大学だったからです。
Q:他にはどのような大学を考えていましたか。
A:私の高校は、IBの最終試験が11月だったため、出願時に最終成績を提出する必要がありました。私の場合、思っていたよりも成績が良かったので、挑戦的な学校に出願しました。
ロンドンで勉強したかったため、LSEを2学部、UCLを1学部、King’s College Londonを2学部受験しました。LSEとKCLの1学部ずつに合格しました。早く寮を決めたかったので、KCLのもう1学部は願書を取り下げ、LSEに進学を決めました。
Q:大学受験において気をつけていたことはありますか。
A:私の受けた大学・学部は、面接がなく、願書一本で合否が決定するので、願書の内容に気を配っていました。願書(パーソナルステートメント)では、内容に一貫性を保つことを心がけ、課外活動、EEとIAを中心に書き進めました。
出願と選考について
Q:どのようにLSEに出願したか教えてください。
A:1月が締め切りだったので、1月末にUCASを通して出願しました。11月にIBの最終試験があり、1月4日に結果が出て、それをもとに出願校を決定しました。
Q:どのような課外活動を行なっていましたか。
A:国際協力系の事務所でサマーインターンシップを行いました。手紙を書いたり、翻訳をしたり、政治や国際関係に関する興味深い体験ができました。また、学校では、ディスカッション部の部長をしていました。
LSEでの勉強について
Q:授業はどのように行われ、成績がつくのですか。
A:私の学部では、1年で4モジュール受講します。1モジュール1単位としてカウントされ、3年間で12単位の取得が必要です。1年生、2年生、3年生の成績がそれぞれ1:4:4の比率で最終成績に換算されます。1年次は、4モジュール中上位3モジュールの平均が成績として数えられますが、2・3年次は4モジュールの平均が成績となります。
学科によって異なりますが、課題は主にエッセイと筆記試験で半々程の割合です。授業は、全体講義と、10人程で行うセミナーの2種類があり、講義は1−2時間、セミナーは1時間の場合が多いです。セミナーでは、クラス全体でディスカッションを行います。授業参加が成績に関わるものもあります。
Q:入学してから、学業面で大変だったことはありますか。
A:各授業前のリーディングが多いことです。各モジュール毎週100ページ強論文を読まなければならないのですが、サークル等と両立するのが大変です。
Q:実際に入学してみて、入学要件と在校生の学力の差はあると感じますか。
A:いいえ、特にないと思います。IBDPでは、38点が募集要件でしたが、合格要件以上の点数であれば幅広く在籍していると感じます。科目要件は特になく、IBで取っていた教科によって合否を左右することはないと思いますが、例えば大学のクラスメイトで歴史を履修していない人は大変そうにしていました。
大学生活について
Q:大学の雰囲気はどんな感じですか。どんな人が多いですか。
A:良くも悪くも、キャリア志向の人が多いです。1年生の1学期から就職活動を始めている人がほとんどで、キャリアが話題に上ることが多いです。LSEにはメインの建物がなく、街中にキャンパスが点在していますが、どれも新しくモダンな雰囲気です。
Q:生活面で大変だったことはありますか。
A:物価が高いことぐらいですね。自炊していると大丈夫ですが、少し外で食べるとやはり高いと感じます。
1年生のうちは、学生寮に入れます。私は、最安値の2人部屋に入寮したため、1週間155ポンド(約32,000円、2024年7月時点)でしたが、今はもう少し上がっていると思います。2人部屋の場合は、ルームメイトと寝る時間が違うと大変ですが、私の場合は特にストレスなく暮らせました。
ぶっちゃけLSEの評価ポイントは?
Q:LSEでお気に入りのポイントはなんですか。
A:授業が面白いことですね。授業では最新の理論や事象を扱いますし、教授の質が高いです。パブリックイベントと呼ばれる公開授業にも、面白いゲストが招待されています。また、学部生が5000人、院生が6000人ほどとこじんまりしているため、アットホーム感があります。中国人やインド人、パキスタン人を中心に、外国人が多く、インターナショナルです。私の学部である国際関係学部には、フランス人が多いです。
LSEは就職に強いので、キャリアのサポートが手厚い点もありがたいです。卒業生含め、コネクションが作りやすいと感じています。
施設は、図書館がお気に入りです。図書館専用の建物があり、螺旋階段などモダンな建築で、世界最大級の社会科学系の図書館です。
Q:大学選びについて後悔していることはありますか。
A:もう少し大学についてのイメージを調べておくべきでした。私の場合は、大学院に進学したいので、キャリア志向の人が多いことなど、事前に知っておきたかったと感じます。
最後に
LSEの紹介記事はいかがだったでしょうか。海外大学志望の方は志望校を絞るのは大変だとは思いますが、参考にしてみてください。
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