【IB生必見】大学出願に必須のPredicted Grade の全てを解説!

IBをやっていると「見込み点」という言葉を聞くことがあると思いますが、どういう意味か知っていますか?

英語ではPredicted Gradeといいます。

その名の通りこれくらいの点を取るだろう、という見込みでつけられる点数ですが、どうやってつくのか、なぜ見込み点が必要なのか、どれくらい重要なのか、いつつくのか、知っていますか?

この記事では見込み点、Predicted Grade について筆者のIB経験談とともに徹底解説します!

 

Predicted Gradeってなに?

IBは2年間のカリキュラムで、最終成績は2年目の最終試験の後に45点満点でつけられます。

しかし、履修中の2年間において自分の成績がまったく出ないわけではありません。IBの中盤から後期にかけて、学校の先生による予想スコア、「Predicted Grade(見込み点)」が出されます。

Predicted GradeはそれまでのIB生の成績(レポートや小テストなど)をもとに、その生徒が各科目で達成すると予想される評点を先生がつけるものです。

6教科のそれぞれの担当教科の先生が、7点満点でPredicted Gradeをつけます。

プログラム開始時から、テストの点数、勤労意欲、潜在能力など様々な要素を考慮し、生徒が達成できそうな期待値を、IB教師の知識と経験をもとに設定しています。

Predicted GradeにはTOK(Theory of Knowledge)とEE(Extended Essay)も含まれ、3点満点で採点されます。それぞれの科目ごとの点数と合わせて、45点満点でPredicted Grade が出されます。

Predicted Grade の二つの役割

日本の学校は毎年毎学期、成績表がもらえます。

しかし、IBの成績は2年目の一番最後の一度きりです。それまでに自分がそれぞれの科目でどれくらいの成績が取れるか全くわからないと不安があるでしょう。

そこで最終試験前にPredicted Gradeという形で先生が生徒が取れると期待できる成績(予想スコア)が示されることで、IB生とその保護者の不安を和らげる目的があります。スコアが自分が思っていたより低ければもっと頑張ろうという意欲向上につながります。

また、Predicted Grade をもとに大学入学計画を立てることができます。IBの最終試験の受験時期によっては、最終試験より前に大学出願が行われることはよくあります。

そんなときでも、このPredicted Gradeを提出することで、大学に自分のおおよその成績を示すことができます。

Predicted Gradeはあくまで予想の成績ですが、出願先の大学に提出できる程度には公式な成績なのです。

 

Predicted Grade はいつでるの?

学校によって異なりますが、多くの場合、学校内で行われる模擬試験(Mock Exam)の後にPredicted Grade が出ます

Mock Examの実施時期は学校ごとに異なりますが、大学出願に間に合うように時期を設定していることがほとんどです。筆者は9月にIBDP2年生に進級し、1月初旬にMock Examを受けてその1〜2週間後にPredicted Grade が出ました。

Mock Examは本番のIB試験と同じ形式の模試のため、より正確なPredicted Grade を出すにはMock Exam を受けた後が理想です。

もし、学校がPredicted Grade を出す時期が出願に間に合わない場合は、先生に相談しましょう。大抵の場合、生徒の行きたい大学に出願できるように早めにPredicted Grade を出す等、臨機応変に対応してくれます。

Predicted Grade を大学出願で使う

大学の出願締め切りが最終成績が出る時期よりも早い場合、Predicted Gradeを使って大学に出願します。

最終試験が11月の場合、最終成績は1月頃に出ます。出願締切が1月よりも早い場合、Predicted Grade を使います。

5月試験の場合、最終成績は7月頃に出ます。出願締切が7月よりも早い場合、Predicted Grade を使います。

筆者は5月試験のIBコースを受けていて、1月にPredicted Grade をもらいました。1月にいくつかの大学出願締め切りがあったため、Predicted Grade を使って出願しました。

どうやったらPredicted Gradeでいい成績を取れる?

高いPredicted Gradeを取ることで出願できる大学の幅が広がったり、大学入試自体でも有利になったりします。

Predicted GradeはFinal Grade を予測した成績なので、Final Grade の点数の出し方と同じく、IAが約3割、Mock Examが約7割の比重で成績がつきます。(この配点は科目ごとに違うのでそれぞれの最終成績の配点をシラバスで確認しておくのがいいでしょう。)

つまり、Predicted Grade の大部分はMock Examの成績を参考につけられます。

Mock Examで好成績を取ることができれば、必然的に高いPredicted Grade がもらえます。Mock Examでいい成績を取るには、過去問をたくさん解いてIB試験の形式に慣れておくといいでしょう。

またIB開始時からのテストの点数もPredicted Grade をつける際の判断材料に含まれます。1年目からの普段の授業成績も大切にしましょう。

しかし、Predicted Grade はあくまで予測値なので最終試験でいい成績を残せなければ意味がありません。Predicted Gradeが良かったからといって気を抜くと最終試験で失敗してしまう、なんてこともありえます。最後まで気を抜かずにがんばりましょう。

逆にPredicted Grade が低かったからといって、そこからの巻き返しは十分可能ですので諦めてしまうのは早計です。

もし、Predicted Grade とFinal Grade (最終成績)が違ったら?

Predicted Grade はあくまで見込み点なので最終成績がPredicted Gradeと上下することはよくあります

最終成績がPredicted Grade より低くなってしまった、というケースのほうが多いかもしれません。

もちろん、Mock Examの後の最後の追い込み勉強で、Predected Gradeより成績が上がることもあり得るので、最後までベストを尽くしましょう。

IB校としては、Predicted Gradeと最終成績の差が小さければ小さいほどよしとされるため、Predicted Gradeと最終成績の差異が大きくなることはよほどのことがない限りありません。しかし、IB校として始まったばかりの学校、シラバスが変わった年などは誤差が出やすいため注意しておくといいでしょう。

筆者の最終成績は、Predicted Grade から英語と生物が一点ずつ下がり、TOKは二段階分評価が下がりましたが、EEが一段階上がり、数学と日本語が1点ずつ上がりました。つまり、6教科とTOK、EEを合わせて6つの評価がPredicted Grade と上下し、最終的に合計のスコアはPredicted Gradeより1点下がりました。

最後に

どうだったでしょうか。今回はPredicted Grade について紹介しました。Univ-it! では引き続きさまざまなIB情報を発信していくのでお楽しみに!