もしIBDP落ちたらどうなる?リテイク・リマーク・進学ルートを徹底解説!

IB生の皆さんの中には、IBDP取れるか不安…
もし合格点(24点)に届かず落ちたらどうしよう…

と不安に思う人もいるでしょう。

もし仮にIBDPが取れなかった場合でも大学進学への道が完全に閉ざされるわけではありません。

そこで今回は、IB生が最終試験で24点に届かなかった場合、その後どんな選択肢があるのかをパターン別に紹介します。

IBDPに落ちるとは

そもそも「IBDPに落ちる」とはどういう状態なのでしょうか。国際バカロレア機構(IBO)では、以下の条件をすべて満たした場合に「合格」と判定されます。

IBDPの合格条件

  • 合計24点以上取ること
  • 各科目で低すぎる点数を取らないこと
  • TOKとEEの複合成績でE評価を取らないこと
  • CASの要件を満たすこと

これらのいずれかを満たせない場合は「不合格」となります。詳しい合格条件はこちらから確認できます。

IBDPに不合格になりそうな時の選択肢

リテイク(再受験)
一科目だけ点数が足りなかった場合などは、半年後の試験で再挑戦できます。

リマーク(再採点)
IBでは各科目で、外部評価(最終試験)と内部評価(IA)の二つを合わせて100%に換算して1から7段階で成績がつきます。何%以上がグレード7なのか、何%から何%までがグレード6なのかを決める時に使われるのが Grade Boundaries (バウンダリー)という得点の閾値です。バウンダリーはその年の受験生の結果、試験問題の難易度、そして過去との比較をもとにIB本部が決定します。そのため、「今年の数学は難しかったから、7のラインを少し下げよう」といった調整が行われ、毎年変動します。
バウンダリーを見て、あと少しで成績がもう一段階上がりそうな場合には、受験した試験を再評価してもらう「リマーク」を検討してみてはどうでしょうか。

IB Certificate(IBサーティフィケート)という選択肢

IBディプロマを最後まで取り切れなかったとしても、履修した一部科目の成績を「IB Certificate(IBサーティフィケート)」として残すことができます。
IBサーティフィケートとは、IB全科目を履修してディプロマを取得するのではなく、特定の科目だけをIBとして修了した証明です。
これだけで出願資格を満たすことは難しいですが、出願の際に追加資料として提出することができたり、大学によっては入学後の単位認定に使えることがあります。

IB Certificate(IBサーティフィケート)は大学出願の役に立つか?

日本の大学のIB入試はIBDPを取得した人のみの試験なため、IBサーティフィケートはあまり役に立つことはないと思われます。

しかし海外の一部の大学ではIBサーティフィケートを参考資料として出願の際に提出できる場合があります。例えば、English は英語能力証明に使える場合があります。また、デンマークのUniversity of Southern Denmark(SDU)やTechnical University of Denmark (DTU)の工学プログラムなど一部の大学ではIBサーティフィケートでの出願が認められています。ただし6 科目すべてで最低評価 3、HL 科目を最低数取る、などの追加の条件や、補習が必要になる場合があります。詳しくは学校の公式サイトで確認できます。

IBDPの合格率

では、どれくらいのIB生が無事IBDPを取得できるのでしょうか。
以下の表は2020年から2024年のIBDPの合格率を表しています。

全世界のIB生の約80%がIBDPを取得しているようです。

 

以下の表はIBコア(TOKとEEを合わせた評価)の得点分布を表しています。

IB生の多くがBまたはC評価でIBDPを取得しているようです。

詳しい統計はIBOのこちらのページから確認できます。

もしIBDPに合格できるか不安になったら

まずは学校に相談しましょう。
確認する点は、

  • IBDPに落ちたとしても、別の形で高校卒業資格をもらるかどうか

です。仮にIBDPを得られなかったとしても、高校卒業資格がもらえればIB受験とは別の形で大学に受験できます。

IBDPの評価と、学校の成績は別物の場合が多いです。しかし国や学校によってIBDPに落ちたら高校を卒業できないパターンもあります。このままだとIBDPの合格が不安だな、と感じたらすぐに学校に相談しましょう。

一条校のIB生の場合

国内大学への道;国内一般受験、AO入試、学校推薦、総合型選抜などで大学に受験できます。ただし、IBスコアが内申として扱われる場合は推薦入試は厳しいかもしれません。

海外大学への道:一条校では高校卒業資格がもらえます。高校卒業資格があればIBDPなしで出願可能な大学は多くあります。海外にはFundation Year という一年生を始める前の準備コースがあります。そこでとった成績を使って大学に出願することもできます。

日本のインター生の場合

国内大学;国内一般受験、AO入試、総合型選抜などで大学に受験できます。

海外大学;高校卒業資格を使ってIBDPなしで出願します。Fundation yearの利用や、例えばアメリカへの進学を考えているのであればSATを取得し、それを使って出願することも検討できます。

海外インター生の場合

国内大学;帰国子女枠、国内一般受験、AO入試、総合型選抜などで大学に受験できます。ただし、通っているインターナショナルスクールの高校卒業資格が日本でも認められるものか確認が必要になります。

海外大学;国内インター同様、高校卒業資格を使ってIBDPなしで出願します。Fundation yearの利用や、例えばアメリカへの進学を考えているのであればSATを取得し、それを使って出願することも検討できます。

最後に

IBDP合格に不安がある人へ、もしIBを取れなかったらどんな選択肢があるのかをご紹介しました。

Univ-it! では引き続きIB生へ大学情報や役立つIB情報を発信していくのでお見逃しなく!