IBDPとA level どっちを取るべき?違いを4つのポイントで比較!

突然ですが、皆さんは『世界共通の高等学校教育プログラム』といえば、何を思い浮かべますか?

IB, A level, AP, SAT など、色々出てくるかと思います。これらの教育システムは、海外の多くの学校で導入されています。

その中でもIBとA level は有名で、どちらでも選べる学校も少なくないようです。

IB もA level も、2年間の世界共通カリキュラムで最終試験の結果を色々な国の大学のアプリケーションで使えます。そのため、どちらも世界で認められているハイクオリティな高等教育です。

IBとA level どっちも選べる時、どちらを選ぶべきか。どっちの教育システムが良いのか。自分、あるいは自分の子供に向いているのは、どっちなのか。どちらの方が大学受験に有利なのか。どちらの方が難しいのか。

選ぶ基準はたくさんあると思います。

そこで今回はIBとA level の二つの教育システムについて徹底比較、解説をします!

IBを取るかA level を取るか。迷っている方、必読です。

IBDPとA level の違い①科目数

IB とA level の最大の違いとして挙げられるのは科目数です。

A level は3教科のみ履修するのに対して、IBは6教科と3つのコア科目という必修科目(TOK、CAS、EE) を履修します。
(IBコア科目についての詳しい記事はこちら

さらに、A level には必須科目はなく、好きな科目や進学したい大学が求める科目を三つ自由に選択できます。優秀な生徒は4科目選ぶケースもあります。

IBは言語二つ、人文科学(経済学、哲学学、地理学、経営学、歴史学など)、数学、理科、芸術(音楽、美術、演劇、ダンスなど)のカテゴリーから一つずつ科目を選択します。つまりIBでは文理を満遍なく学ぶことができます。

そのため、A level は少ない科目を深く専門的に学習でき、IBは幅広い分野を学べるという特徴があります。

開講科目数

最新のカリキュラムでは、IBで約57の科目が提供されています。ただし、すべての学校がすべてのIB科目を提供しているわけではないため、受講可能な科目の数は個々のIBスクールの提供内容によっても異なります。

A level の開講科目数は試験委員会や学校によって異なるため正確な総数を特定するのは難しいですが、どの試験委員会でも約50の科目から好きなものを選択できるといわれています。

IBDPとA level の違い②評価

IBの成績は各科目1から7の七段階評価で評価されます。

内部評価(コースワークやプロジェクト、リサーチペーパーなどを基に教師がつける評価)と外部評価(主に最終試験の結果)の総合で最終成績がつきます

最終評価は8割を試験結果が占め、残りの2割を内部評価が占めます。

TOK とEEはAからE段階で評価され、掛け合わせで0から3点つきます。

つまり、7点満点 x 6教科 + 3点満点 = 45点満点で成績がつきます。

それに対して、A level は六段階評価(最高A*)で成績がつきます。

A*(90%以上)、A(80%)、B(70%)、C(60%)、D(50%)、E(40%)となります。IBに内部評価があるのに対して、A level には外部評価しかありません。つまり全ては最終試験の結果のみで決まる、一発勝負となります。(※一部の科目では実技試験やコースワークが評価の対象になる場合もあります)

すべての試験結果が出たあと、各試験の成績を合計して平均を算出し、A レベルの総合成績を計算します。たとえば、 1 つの試験で A*、別の試験で A、3 つ目の試験で B を取得した場合、A level の総合成績は A*AB となります。

IBDPとA level の違い③難易度

どちらの方がより難しい、というのはありません。

A level の方が深く、専門的に学べるため、「純粋な科目の難易度」はA level の方が高いです。また、A level には最終成績が試験の結果のみでついてしまう、という難しさがあります。

しかし「好成績を取る」という点においてはIBの方が難しいかもしれません。

というのも、科目数も多く、さらに評価の段階も細かいため最高得点を取る難易度は高くなるからです。TOK ,EE ,CASをやりつつ文理満遍なく全体的に高い成績を取ることは簡単ではありません。

もし、大学受験のためだけを考えて、A level とIBどちらでも選べるのなら、A level の方がおすすめです。A level は科目選択が自由なため、得意分野のみで勝負できるメリットがあるからです。どちらも素晴らしい教育プログラムですが、大学合格だけのことを考えると、IBよりA levelの方が負担は少ないといえます。

IBDPとA level の違い④大学受験

世界的にはA level の方がメジャーで、イギリスはもちろん、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど多くの国の大学入学資格として認められています。

A level はイギリスの教育機関が提供している国際資格なので、イギリスへの大学進学を考えているのであればIBよりA level の方がおすすめです。

A level は、大学卒業後も、就職の際にA level の成績表を提出することで有利になる場合もあり、将来にも大きな影響を与える資格となります。

一方、日本の大学入試ではIBの方がメジャーです。日本の大学進学を考えているのであればIBを検討した方がいいかもしれません。

どっちを取るべき?

結局、IBとA level どちらを取るべきか。どちらも真剣に取り組めば素晴らしい知識と経験が得られるでしょう。最終的には個人の向き不向きで選ぶといいかもしれません。専門性を高めるか、幅広い分野を学ぶか、個人のタイプや相性で検討してみてください。

例えば、得意科目と苦手科目の差が激しい人は科目選択の自由度が高いA levelがいいかもしれません。行きたい大学や大学で学びたい分野がまだ決まっていなければ、幅広く学べるIBがおすすめです。

最後に

今回はIBとA level、どちらを取るか迷っているあなたへ、二つの教育プログラムを比較した記事をお届けしました。

Univ-it! では引き続き大学情報やIB情報を発信していくので次回の記事もお楽しみに!