【IB生の大学受験体験談】指定校推薦で立命館大学に進学

日本国内の一条校でIBMYP・IBDPを履修し、立命館大学へ進学した私の受験体験談についてご紹介します。指定校推薦を選択した際のスケジュール感や、IBの学びが大学受験にどう活きたかといった点について詳しく解説します。経験を踏まえたアドバイスについてもお伝えしているので、是非参考にしていただければと思います!

私のプロフィール

  • 利用した入試制度
    学校推薦型選抜 指定校推薦
  • 所属大学
    立命館大学 情報理工学部情報理工学科 システムアーキテクトコース
  • IB履修科目 (取得スコア)
    ・Japanese A: Literature – SL (6 / 7)
    ・English B – HL(5 / 7)
    ・Mathematics: Analysis & Approaches – HL(5 / 7)
    ・Chemistry – HL(3 / 7)
    ・Physics – SL(6 / 7)
    ・History – SL(6 / 7)
    ・TOK / EE – Physics(2 / 3)

私の受験体験談:志望校決定編

立命館大学を選択した理由

私は幼少期からIT分野に強い興味を抱いており、パソコンやスマートフォン、ガジェットと言ったデジタルデバイスが大好きでした。そのため、将来は情報技術を活用して社会をより便利な方向に導きたいと考えており、ITについて学べる大学へ進学したい気持ちが非常に強かったです。

私が志望した立命館大学には、ソフトウェアを通じて社会問題を解決するための研究が行われている情報理工学部があることを知り、私の学びたい分野やビジョンにマッチしているのではと感じました。最終的には、オープンキャンパスでの模擬講義も受講し、この大学なら、情報技術に関する豊富な知識に加え、それを応用して現実社会のニーズに沿ったサービスを生み出す力を身に付けられると確信したため、立命館大学を志望することを決断しました。

指定校推薦を選んだ経緯

前述したように、ITについて学べることが大学選びを行う上で最も重要な要素でしたが、次に重要と考えていた要素が入試形態でした。MYPとDPに6年間取り組んできたことの集大成としてDiplomaを取得したい気持ちが非常に強く、DPの最終試験に全精力を注いで臨みたいと考えていました。
詳細なスケジュールについては後述しますが、指定校推薦は受験の山場が高3の6月です。それに比べて総合型選抜やIB入試では、どうしても最終試験の直前に面接やプレゼンの対策を行う必要があり、DPと大学入試がどっちつかずになってしまわないかが非常に不安でした。
DP以外の心配事を払拭し、悔いのないように最終試験に臨むためにも指定校推薦を選択しました。

私の受験体験談:受験準備編

大学受験にIBDPは活きたか

詳細なスケジュールについては後述しますが、DPの最終試験の前に合格が決定します。そのためDiploma自体は大学受験で活用できなかったですが、IBを学んだことによって培ったスキルが大いに活きたと感じることはよくありました。

その中でも、自己管理スキルは本当に役立ったと感じています。DPは一般的なカリキュラムと比べて、少しタイトなスケジュールで約2年間を過ごします。さらに、高3の受験期は大学受験に加えて、IA (Internal Assesment: 内部評価) やEE (Extended Essay: 課題論文) の執筆、そしてDPの最終試験対策を並行して行う必要があり、高度なスケジュール管理が求められます。
そんな中で、IBで培った自己管理スキルによって、課された課題は後回しせずにすぐに取り組むようになったり、常に完璧主義でいるのではなく程よく力の入れ具合を調整したり出来るようになったことは大学受験にも強く役立ったと感じています。

入学までのスケジュール

私は以下のようなスケジュールで大学受験とDPの最終試験に臨みました。

私の学校では、高校3年次の6月に学園の全生徒が受験する国語・数学・英語の試験が実施されます。上の図における「校内試験」はこの試験の事を指しています。
指定校推薦の校内選考は、この試験の結果をもとに総合的に判断がなされるため、受験の山場は試験が実施される高3の6月になります。前述したように、受験とDPの最終試験の時期が被らないことはIB生にとってかなり大きなメリットだと感じます。

私が行った受験対策

指定校推薦で募集枠を勝ち取るために非常に重要となる、校内試験で高得点を獲得するために行った対策について、以下にお伝えします。

校内試験は、日本の教科書をもとに作問されるため、DP生にとってライバルとテストの点数で競争することは不利な傾向にあります。そのため、自己管理スキルを駆使しながら内部評価レポートやEEの執筆と校内模試対策の勉強を両立させる必要があります。

私は高校2年生の11月頃から、数学I・A・II・Bの全単元について一から青チャートを用いて復習及び学習を行い、学校で学習していない単元については放課後にプチ講習を開いていただくなど先生の力も借りながら学習を進めました。DPで学んだ単元であっても、他高校生と内容のズレがあることに加えて、もちろん忘れてしまっている部分もあるので、一から丁寧に復習したことがかなり効果的だったと感じています。

私の受験体験談:大学入学後編

大学でIBが役に立っていると思う点

IBでは、論文分析やレポートの執筆を通して論理的に文章を組み立てる力を高められました。また、数多くのプレゼンテーションやポスターセッションなど、人前で発表する機会を経験したことで、コミュニケーションスキルを大きく向上させることが出来ました。

こうしたスキルは、大学の課題でレポートを執筆したり、授業でプレゼンを行う際に本当に役立っていると感じます。長い時間をかけることなく、論理的な文章を組み立てることが出来ることに加えて、聞き手の気持ちを読み取り、相手の気持ちを考えながらプレゼンすることが出来るようになったため、大きな手ごたえを感じています。

大学で苦労している点

一方で、大学での数学の勉強はかなり苦労しました。
日本の大学では、もちろん日本の高校でのカリキュラムを学んだ前提で授業が展開されます。そのため、IB生が習っていない分野も多くあり、大学の授業内容に付いて行く上で非常に苦労しました。

アドバイス

IB生が日頃の授業で培ったスキルには大きな価値があります。英語力や論理的思考力、コミュニケーションスキルなどといった、自分の長所を活かせるような入試形態を選択することが非常に重要です。スケジュールや選考方法・時期を含めて、自分に合った入試形態を見つけられるように、進路探究に多くの時間を確保することが成功に繋がると考えます。

最後に

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