元IB生が伝授!大阪市立大学のIB入試に合格するには?
「せっかくIBをやっているからIB入試を利用したい!」
「IB入試の体験談が少なすぎて、本当に合格できるか不安…」
日本ではIB校が増えているとはいえ、IBに関する情報は未だに少なく、国内進学に不安を抱えているIB生も多いと思います。そこで今回は、実際にIB入試で大阪市立大学に合格した、元IB生の渡慶次さんにインタビューしました!
元IB生で大阪市立大学に在籍中!渡慶次さんのご紹介!
所属大学 | 大阪市立大学 |
---|---|
所属学部 | 文学部 |
出身高校の区分 | 一条校 |
Final Exam | November 2019 (2019年11月) |
IBの科目 | HL: Japanese A, English B, History SL: Chemistry, Math, Visual Art |
EEの内容 (科目:History) |
十九世紀末から二十世紀初頭の北京における日貨排斥運動において、 |
大阪市立大学の入試の流れ
大阪市立大学のIB入試では、文学部に加え、生活科学部を受験することができます。どちらもIBスコアの最低条件はありませんが、必須となっている科目があるので注意です
【IB科目の必須条件】
文学部 | Japanese A (HLおよびSL) |
---|---|
生活科学部食品栄養科学科 | Japanese A (HLおよびSL), Physics (HL), Chemistry (HL), Biology (HL) から1科目 |
生活科学部居住環境学科 | Japanese A (HLおよびSL), Physics (HL), Math (HL) から1科目 |
生活科学部人間福祉学科 | Japanese A (HLおよびSL), English (HL) |
*生活科学部人間福祉学科のEnglish (HL) が、AまたはBかどうかは大学に問い合わせてみてください。
【2021年度入学の入試日程】
出願期限 | 2020年10月19日 (月) ~10月23日 (金) |
---|---|
学力検査 (小論文・口述試験) | 2020年11月21日 (土) |
合格者発表 | 2020年12月11日 (金) |
入学手続き | 2020年12月25日 (金) |
*2021年度のIB入試はすでに終了しております。
【Q:大阪市立大学を受験したきっかけを教えてください!】
IBの知名度は日本ではまだ低く、親からも心配されていたので、IBを一条校で勉強するのなら国公立大学に進学することを約束しました。そこで数多くある国公立大学のうち、大阪市立大学を志望したきっかけは、図書館の充実さや大阪市立大学の文学部に興味を持ったからです。EE用の文献を集めていたとき、図書館の重要性を痛感しました。そこで将来、大学での勉学や大学の論文を仕上げるためには、図書館が充実した大学である方が良いと思いました。
志望理由書の対策!
大阪市立大学のIB入試の出願書類には、IB Diplomaの写しやIB Transcript (見込みの場合はPredicted Score) の他に、志望理由書を提出します。文学部の場合、大学から指定された様式に800字以内(生活科学部は1600字~2000字)で記述する必要があります。
【Q:志望理由書ではどんなことに気を付けましたか?】
志望理由書では、私が大阪市立大学の文学部に惹かれた理由を詳しく書きました。オープンキャンパスでの模擬授業で、漢字の仕組みや歴史についての講義を聞いたのですが、とても面白かったのを鮮明に覚えています。今までは欧州の歴史に興味を持っていたのですが、東アジアの歴史の面白さに気づき、EEの内容を決めたきっかけにもなりました。このように、模擬授業のおかげで自分の価値観が変わったことや、大阪市立大学の文学部で勉強したいという熱意を、志望理由書に表現しました!
学力検査(小論文・口述試験)のコツ!
大阪市立大学のIB入試では、学力検査(試験)として小論文や口述試験が課されます(詳細は募集要項へ)。これらの学力検査について、実際に渡慶次さんに聞いてみました!
Q:小論文の対策方法を教えてください!
小論文は、「『日本語は論理的な言語である。』という問いに対して他の言語と比較しながらあなたの意見を述べなさい。」という問題でした(*内容は毎年変更となります)。小論文の対策として、Japanese AやTOKの復習を行いました。さらに文学部の後期で小論文を問われていたので、後期の赤本で小論文の問題に慣れておきました。
Q:口述試験では何を聞かれましたか?
口頭試験では、志望理由に加え自分が論述した小論文についても聞かれました。例えば、私の場合「他の言語」の例としてロマンス諸語について書いたので、小論文に書ききれず補足したいことについて聞かれました。ロマンス諸語の歴史に詳しい面接官(教授)と話すことができ、口述試験ではあったものの楽しかったです。音楽の習い事に通っていたおかげでロマンス諸語の歴史について知っていることが多かったので、趣味も含め自分の経験が大いに生かされたと自負しています。
【おまけ】渡慶次さんの体験談特集!
Q:入試・入学前の様子を教えてください!
入試の時期が11月でFinal Examの最中だったため、両立が大変でした。Examの次の日が入試試験だったので、同時に別の試験に向けた勉強を行っていたことを今でも覚えています。また、大学に合格したものの漢字が苦手だったので、入学するまではセンター試験の現代文・古文の過去問に取り組んでいました。面接官から指摘されたことが悔しくて、入学までの4か月間で必死に勉強しました。
Q:入学後に苦労したことはありますか?
コロナ禍で大変なことは色々ありますが、IBの知名度の低さにがっかりすることがありました。私は一条校出身で帰国子女ではなかったのですが、IBと日本の高校とのカリキュラムの違いを理解してもらえないことがありました。センター試験(旧大学入学共通テスト)や一般受験を知っていて当たり前、といった風潮でみられるのが辛かったです。
Q:最後に、IB生へのメッセージをお願いします!
IBで先生と喧嘩することもあり、大変なことが多かったです。ですが、先生と相談しあいながらIBに取り組んだのはいい思い出となっていますし、何よりIBの勉強や経験を楽しむことが大事だと思います!
渡慶次さん、ご協力ありがとうございました!
もっと大学入試について質問してみたい方は…
現在、IBを勉強中の高校生の中には
「大学の雰囲気ってどんな感じなんだろう…?」
「入試まであと少ししかないけど、受かるためにはどんな対策をしたらいい?」
「どうやって受ける大学を選べばいいか分からない…!」
といった疑問や悩みを抱えている方も多いと思います。
そんな方におすすめなのがUniv-it!の新機能「Univ-it!トピック」です!
Univ-it!トピックは、IBの勉強・大学進学などの疑問を自由に投稿・コメントできる掲示板です。
実際にIBを経験したUniv-it!のスタッフも、あなたの疑問にお答えします。
ぜひ気軽に質問してみてください!
最後に…
いかがだったでしょうか。大阪市立大学のIB入試では、小論文が課されるものの、IBの勉強が生かされる内容となっていることはおわかりいただけたと思います。Univ-it!では、大阪市立大学以外にも様々な国内大学のIB入試の情報を載せているので、ぜひ参考にしてみてください!