【2024年最新版】IB生に人気の大学は?大学に合格するために必要なIBスコアは?IBDP経験者の102人に聞きました!

国内大学のIB入試では、IBスコアについて「◯点以上が必要」「△点以上なら合格」といったことが明確に募集要項に記載されている大学は多くありません。また、IB入試だけでなく、出身高校によって総合型選抜や学校推薦、帰国生入試といった入試方式を利用することもできます。

それでは、実際にIB生はどういった入試方式を利用して受験しているのでしょうか?そして、志望校をどのように調べ、絞り込んでいるのでしょうか?

この記事では、Univ-it!の姉妹サイトであるオンライン家庭教師のEDUBALの講師情報を中心に、2023年3月と2024年5月に集計された独自のデータをもとにして、102人のIBDP修了生の受験結果を分析しています。IB生に人気の4大学(早稲田大学慶應義塾大学上智大学、国際基督教大学)と医学部、医学部以外の国公立大学の合格スコアなども紹介します。

IBDP修了生の回答者データ

102人のアンケート回答者の内訳は、一条校出身者が32人国内のインターナショナルスクール出身者が8人海外のIB校出身者が62人となりました。

また、大学別に受験者数をまとめると、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学の3校で全体の5割以上を占めています。同一大学の重複受験を除く数字なので、複数の学部、プログラムを受験した延べ人数とした場合はさらにこれらの大学の比率が大きくなり、有名大学に出願が集中していることが分かります。

 

IBDP生に人気の大学は?IBスコアの平均も公開!

出願者数が多かった早稲田大学慶應義塾大学上智大学、国際基督教大学に加え、IB生の出願先として人気の高い医学部、医学部以外の国公立大学の合格者のIBスコアを見ていきます。

 

IB生の受験者数が多い大学 合格者のIBスコア
早稲田大学 32~45点 (平均:40.4点)
慶應義塾大学 29~45点(平均:39.3点)
上智大学 29~45点(平均:38.3点)
国際基督教大学 32〜42点(平均:38.2点)
医学部 35~45点(平均:40.6点)
国公立大学(医学部以外) 33〜45点(平均:39.7点)

最低スコアは大学によってバラツキがありますが、上記のような国内の人気大学は35点くらいがボーダーラインになりそうです。30点前後でも合格の可能性はあるため、スコアが高くない場合は面接や小論文などが重視される大学、入試方式を狙うことで合格のチャンスが広がります

IB生が実際に利用している入試方式は?

データを集計した102人のうち、国内の大学だけに出願した人が52人国内大学と海外大学を併願した人が26人いました。国内の大学に出願した78人がどういった入試方式を利用しているのか表しているのが以下のグラフになります。

実は、出身高校に関係なく、IB生が最も利用している入試方式は総合型選抜になります。早稲田大学や慶應義塾大学といった人気校がIB入試を実施していない、IB入試があっても活用しにくい、といった理由はありますが、興味のある大学があればIB入試にこだわらずに受験していく、ということかもしれません。

また、一条校出身者ほどIB入試を利用していないこともわかります。一条校出身者は学校推薦などを活用することもでき、国内のインターナショナルスクールや海外のIB校出身者と比較してもチャンスが多いため、IB入試以外の入試方式を積極的に活用する傾向にあります。海外のIB校出身者は帰国生入試を活用することも多く、IB入試、総合型選抜、帰国生入試が満遍なく使われています。

TOEFL、IELTS、SATは必要?

国内の大学に合格した74人を見ると、70%以上の人がTOEFLを受験していました。一方で、IELTSとSATを受験している人はそれぞれ15%前後でした。TOEFLとIELTSを両方受験している人も5%しかいなかったため、海外大学を含めて英語スコアを求められる場合に備えて、TOEFLを受験する傾向にあります。

外部試験 合格者のスコア
TOEFL 69~119点 (平均:101点)
IELTS 5.5~8.0点(平均:7.0点)
SAT 1400~1560点(平均:1458点)

IB生の場合は英語試験のスコアを免除されることも多く、必ずしもスコアが合否と直接関係しているわけではありません。しかし、平均にあるようにTOEFLで100点、IELTSで7.0を取ることができていれば、国内と海外を併願しても英語の足切りを気にすることなく出願できるはずです。

志望校を考えたのはいつ頃?

アンケートの回答があった42人(国内のIB校出身者19人、海外のIB校出身者23人)によると、約半数はDP1年目の前半には志望校に関するリサーチを始めていました。理系分野を中心に理数系科目に履修要件やスコア要件を課している大学、学部も多いので、実は志望校として考えていた大学の出願要件を満たしていなかった、ということにならないように、早めに確認しておくといいかもしれません。

 

一方で、アンケート回答者の7割近くがDP1年目が終わってから志望校を決めており、早い段階から大学のリサーチはするものの、志望校自体は出願の時期が近づくまであまりはっきりさせていないことがわかります。国内大学と海外大学を志望する場合で出願時期が異なり、一条校と国内のインターナショナルスクールや海外のIB校では学期スケジュールも異なるため、自分の学校のスケジュールと出願時期がどのような関係にあるのかは注意が必要です。

リサーチ方法や志望校の考え方は?

先ほどのアンケート回答者42人に大学のリサーチ方法についても聞いたところ、9割以上の人がインターネットや資料請求を活用していました。また、国内IB生、海外IB生を問わず、リサーチ方法に大きな違いはあまり見られませんでしたが、国内のIB校出身者は1/3以上がオープンキャンパスに参加している一方で、海外のIB校出身者はオープンキャンパスへの参加はほとんど見られませんでした。回答者の多くがコロナ禍での受験だったということもあり、オープンキャンパスや入試フェアといった対面でのイベントへの参加率が下がっていた可能性はありますが、インターネットを中心に、学校の先生やカウンセラー、先輩、保護者といった周りの人たちが大きな情報源になっています。

また、知名度やランキング、大学の場所を重視して志望校を決めていることも、国内のIB校出身者、海外のIB校出身者に共通した傾向でした。しかし、海外のIB校出身者は受験対策の負担の大きさを3番目に重視しているのに対し、国内のIB校出身者は親の勧めが3番目にきました。出身高校を問わず大学の場所は2番目に重視されていましたが、海外のIB校出身者の方がより大学の場所を重要視する傾向にありました。これは、早稲田大学や慶應義塾大学、上智大学、国際基督教大学といった首都圏の有名大学に出願が偏っていることとも一致します。首都圏から離れた大学にもIB生の受け入れに積極的な大学は多いため、あえてそういった大学を狙うことで有名大学の高い倍率を避けることができるかもしれません。

最後に

IB生に人気の大学を見てみると、IBスコアが35点以上であればどの大学でも合格の可能性は十分にあります。一方で、IBスコアがそれほど高くない場合は、2次試験で面接や小論文などがある大学を選ぶことでチャンスが広がります。DPの勉強に加えて面接や小論文の準備を進めるのは負担になりますが、オンライン家庭教師のEDUBALでは面接対策や小論文対策も行っています。日々の勉強と受験対策を並行して効率よく進めるために、そういったサポートの活用も検討してみてください。

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