【Univ-it!会員アンケート結果①】IBが気になっているあなたへ IBDPの学習環境とは?

Univ-it!では、2024年5月初旬にUniv-it!登録会員の方を対象としたアンケート調査を実施しました。
ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました!
アンケートにはIB生の生活や、「IBDP課程って中学校までの学習とはどう違うの?」といった疑問に対する回答が現役IB生に近い立場から多数寄せられました。

本記事では、アンケート結果から見えてきた「IBのイメージ」や「IBDPの学習の特徴」などについてご紹介します!

なお、アンケートに寄せていただいた疑問点については、より掘り下げたQ&A編の記事を作成予定です。そちらの公開も引き続き楽しみにしていただければ嬉しいです。

アンケート回答者データ

103人のアンケート回答者の内訳は、中学生以下4名、高校1年生6名、高校2年生27名、高校3年生13名、保護者53名となりました。

今回のアンケートでは、中高生の方にはご自身の在籍校を、保護者の方にはお子様の在籍校を答えていただきました。国内一条校が最も多く、次いで海外インター・現地校、国内インター在籍の方が多いという結果になりました。

本記事ではIBDPの包括的な印象・イメージ・生活についてご紹介するため、細かな条件には触れないことをご了承ください。

中学生の回答

Q:高校でIBDPを履修しようと考えていますか?それともまだ悩んでいますか?

4名全員が「履修を考えている」という回答でした。中にはMYP履修中の方もいらっしゃいました。
また、「IBDP は大変・難しいイメージがある」「IB生の様子が知りたい」という声も寄せられました。

ちなみに……保護者の方がIBに期待していることは?

保護者の方から見たIBの魅力、最も多かったのは「教育理念が魅力的」というポイントでした。
IBは「多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的」としているプログラムです(IBの教育とは?より引用)。2年半のカリキュラムやクラスメイトとの協働作業を通して得られる経験と成長への期待がうかがえます。

では、実際にIBDPを履修している高校生たちはどんな風にIBを捉えながら高校生活を送っているのでしょうか?
中学校までの環境や部活動の参加状況から見てみましょう!

IB生の基本的なデータ

中学校までの教育環境

今回アンケートに参加して下さった方の中では一般的な日本の中学校教育を受けた方が最も多かったです。国内一条校でMYPを履修していた方も同数程度いらっしゃいました。

Q1.中学での勉強に比べて、IBDPでの授業や課題への取り組み方は変化しましたか?

Pre-IB生の回答

回答してくださったPre-IB生の方は、4人が中学校までの学習環境からの変化を感じているようです。

  • 中学ではとにかく単語を暗記したり教科書をとりあえず読んでおくという勉強方法で行っていました。しかし、いまIBを取っていて、単語をおぼえるというよりかどうやって文章やエッセイを書くか、そこからどう知識がつくか、そのような考えで課題に取り組んでいます
  • 内容がより深く難しくなった。課題の量が増えた。
  • より1つ1つの課題に真剣に取り組むようになった

高校1年生はDPの授業内容に入る前に約1年ほど準備期間があります。
一条校であれば他のコースと同じように保健体育や家庭科の授業を受けたり、日本の教科書を使った授業が実施されるところが多いはずです。

そんなPre-IB期間にも、授業や課題、テストにIB要素を取り入れている先生方もいるために変化を感じている方も多いのかもしれません。

では、本格的にDPを履修している高校2・3年生はどのように感じているのでしょうか?

DP1・2年生の回答

結果は40人中38人が「変化したと思う」となりました。
Pre-IBからDP過程に進む中で、これまでの環境との変化を強く実感するようになるのかもしれませんね。では、本格的にIBDPが始まったあとはどのような変化があったのでしょうか。

  • 今までの先生からの講義型授業が、自分たちで主体的に授業をする・受けるようになったので、毎回の授業を楽しく感じられるようになった。
  • 授業では考えること、意見を共有することに全力を注ぐという点で、授業に対する態度が変化したと思う。
  • プレゼンを沢山するようになったため、プレゼン資料(作成)とプレゼン方法が上手になった。
  • 中学までは復習メインだったが、今は予習も必要なので頑張っている。
  • 少しでも遅れをとると追いつくのが大変です。日々の予習復習が小テストや学年末テストの結果を大きく左右すると思います。
  • 勉強する習慣が身についた。部活を一足先に引退したのもあるが、中学時代はほぼ勉強しなかったのが、今では平日最低4時間、休日は一日中勉強するようになっている。自分でも驚いている。
  • MYPではレポートが多かったが、DPではテストの方が多いので概念的な理解にもっと重心的に取り組むようになった。
  • 先生からの指示はほとんどない
  • 自分を中心にして積極的に課題に取り組まないといけないので、タイムマネジメントなどが大変。
  • 先生との関係性が重要だと感じます。先生との関係の悪化が直接成績の下落につながってしまう気がします。

Q2:部活には参加していますか?

参加している方が22名、参加していない方が18名という結果になりました。
工夫次第では部活動もCAS活動に繋げることができますし、忙しい中でも部活に取り組むこともできるようです。

その一方で、多忙になったなどの理由で途中で辞めた方もいますね。
勉強と部活、バランスを取りながら活動できるとより充実した高校生活になるかもしれません。

Q3:進路は決まっていますか?

母数が異なるため正確な比較はできませんが、アンケートを実施した5月初旬時点で高校3年生には「まだ何も考えられていない」という人がいなかった点に注目です。
高校3年生の5月、遅くても夏休みに入る前あたりには具体的な志望校・志望学部を打ち出せるようにすると良いかもしれません。

さいごに

いかがでしたか?
普段はなかなか聞けないような情報を共有できていれば嬉しいです。
アンケートの中で回答していただいた目標スコアやIBを履修する上で大切にしていること、個々の疑問については今後記事としてまとめていきます。
引き続きUniv-it!の記事をお楽しみに!