東北大学工学部の英語学位プログラム「IMAC-U」とは
東北大学工学部の英語学位プログラムのIMAC(*)(International Mechanical and Aerospace Engineering Course)は、日本にいながら機械・航空宇宙工学を英語で学べるプログラムです。IMACは学部コースであるIMAC-Uと大学院(修士・博士)コースであるIMAC-Gから構成されており、一貫して英語で工学を学べるよう構成されています。留学生が大半のため、多種多様な価値観や視野に触れる事ができ、授業や研究は全て英語でおこなわれるため、日本にいながら海外留学をしているかのように大学生活を送ることができます。
今回の取材では、IMAC-U(学部コース)のお話をうかがうため、大西直文教授にインタビューをしました!英語学位プログラムの魅力と入試のポイントについてお話をうかがいましたので、日本にいながら英語で工学を学びたいIB生の方、是非最後までお読みください。
(*)商標登録第6150306号
インタビューさせていただいた先生
大西 直文 教授(東北大学 )
大学での担当科目は数理解析学、推進工学、物理学B。研究分野は流体工学、航空宇宙工学、プラズマ科学。今回のインタビューではIMAC-Uの概要、特徴、入試についてお話をうかがいました。
英語学位プログラム「IMAC-U」の特徴
IMAC-Uコースの概要
ー国際機械工学コース IMAC-Uではどのようなことが学べますか?履修科目などを含め教えてください。
今回お話するのは、IMAC-Uについてですが、実はIMAC-Uの学生が入学した際はAMC(理学部)とAMB(農学部)の学生と一緒に全学教育期間(*)を過ごします。全学教育期間は1年生から2年生の途中まであり、その期間は3コース一体で学びます。学生数の比率でいうと、半分以上はIMAC-Uの学生になります。
(*)東北大学の全学教育期間についてはこちらから:<http://www2.he.tohoku.ac.jp/zengaku/zengaku_kamoku.html>
学部2年生からは機械工学に必要な専門科目を学びます。その後、学部3年生の6月くらいに研究室に配属され、配属された研究室の分野に分かれてより専門的な科目を学びま
ーIMAC-Uの特徴を教えて下さい
研究水準の高さ
これは東北大学全般の話になりますが、とにかく研究の水準が高いことだと思います。修士から本格的な研究をスタートする大学もありますが、東北大学の場合、4年生から研究が開始され、海外で研究を発表する機会もあります。(大西教授)
英語で様々な国の留学生と工学を学べる
やはり日本にいながら英語で工学を学べることが大きな特徴です。教育内容は日本語コースと全く同じですが、授業はすべて英語で行われます。ただ英語で学べるだけでなく、クラスメートが外国人なので、生きた英語を学ぶ事ができます。そのため普段の生活では日本語に浸かっていても、英語力が各段に伸びます。合わせて15以上の国籍の留学生が在籍しています。(大西教授)
ー国際色豊かなクラスは、日本人のみのクラスとどのように違いますか?
年度により雰囲気は多少変わりますが、プライベートでも学生同士仲が良く、楽しそうです。休みは一緒に遊びに行ったり、長期休暇の際は留学生の母国、タイやインドへ旅行をしているようです。日本人のみのクラスの場合4年間話さず、卒業時に「あれ?誰だったっけ?」という事もありますが、IMAC-Uでは1学年15人と少人数のため、距離が近くなるのでしょう。
講義時は、日本人のみの講義と比べ学生が積極的な傾向にあり、質問などが多いと感じます。留学生の積極性に、日本人学生も感化されているようです。(大西教授)
グローバル入試制度
グローバル入試はI期、II期に分かれ、選抜方法は下記のようになります。
グローバル入試I期
出願書類、大学入試センター試験(あるいは国際バカロレア資格)の成績、TOEFL等の成績、筆記試験および面接試験の結果を総合的に評価。国内の受験生に向いている入試。
グローバル入試II期
出願書類、大学入学資格試験等(国際バカロレア資格、SAT Subject テスト、またはGCE A-level)の成績、TOEFL等の成績、筆記試験(数学、物理の基礎学力試験を含む。)及び面接試験の結果を総合的に評価。海外にいる受験生に向いている入試。
出願要件
それぞれ出願資格、出願要件、出願時期、試験時期等が異なり、どちらで受験されるかは募集要項を確認の上、決める必要があります。両入試とも、IBディブロマ(国際バカロレア資格)の成績が審査対象となります。IB生でIMAC-Uをご検討中の方は、下記要件を満たすようご注意ください。
-
- 数学および理科(物理・化学ともに必要)に関する科目を含んでいる事。
- 数学、物理の2科目がHigher Levelであること。
特に数学と物理が重視されることから、この2科目は6以上の点数を取得し、大学から出題される筆記試験の対策をしましょう。
IBの目安点は?
ー「IBで高得点を取得していても、日本の数学に比べレベルが低いと言われているから心配」というIB生もいます。IBでどれぐらいの点数であれば合格し、授業についていけますか?
IMAC-Uでは目安点数はないのですが、MathのHLで6から6以上を取得できれば、数学の能力が足りないという事はありません。ですが、最終的には大学が出題している入試の筆記問題が解けなければ合格は難しいです。(大西教授)
入試評価
ー入試の評価のポイントがあれば教えてください。
IMAC-Uは基礎学力重視です。学力が足りず、授業についていけないケースは避けたいため、特に物理と数学ができるか、興味をもったら徹底的に対策ができるか、授業がすべて英語なので、英語もある程度理解できるか、というポイントを見ています。 (大西教授)
最後に
ーどんな学生に入学してもらいたいですか?
IMAC‐Uは機械工学に興味をもち、将来的に世界で活躍したいと思っている方に入学してもらいたいです。日本人の方は将来的に海外の企業や研究機関を目指してくれる人を求めています。
日本にいながら英語コースを志望する方は、もともと海外を視野に入れている方だと思います。ぜひとも海外に羽ばたく意思を持った学生に入ってほしいです。(大西教授)
関連記事:<学生体験談>東北大学工学部の英語学位プログラム「IMAC-U」
東北大学工学部「IMAC-U」の入試情報はUniv-it!で検索!
いかがでしたでしょうか。国際色豊かな、IMACーUで工学を学んでみませんか?学生同士だけでなく、教授とも距離が近いため、研究に没頭するには絶好の環境だと筆者は感じました。グローバル入試が設けられているため、IB生は高校で学んできたことを最大限に活用し入試に臨むことができます。
オープンキャンパスにどうしても参加できない方にも、日程の都合が合うようであれば、個別でキャンパスをご案内頂ける場合もあるようです。ぜひ、実際に東北大学工学部を訪れ、自身の目でIMAC-Uの魅力を発見してください。
東北大学
- 学部:
- 工学部