【2023年最新版】237人のIBDP修了生受験データを分析!大学合格に必要なIBスコアの目安について徹底解説【国内大学】
IB入試や総合型選抜などでは、IBスコアについて「◯点以上が必要」「△点以上なら合格」といったことが明確に募集要項に記載されている大学は多くありません。
では、IBスコアが何点くらいあれば合格の可能性があるのでしょうか?面接や小論文などの筆記試験があるとしても、自分のスコアで合格する可能性があるかどうかは出願先を選ぶ上で重要です。
この記事では、Univ-it!の姉妹サイトであるオンライン家庭教師のEDUBALの講師情報を中心に、2023年3月に集計された独自のデータをもとにして、237人のIBDP修了生の受験結果を分析しています。IB生に人気の4大学(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、国際基督教大学)と医学部、国際教養系学部の合格スコアなどを紹介します。
IBDP修了生の回答者データ
237人のアンケート回答者の内訳は、一条校出身者が67人、国内のインターナショナルスクール出身者が34人、海外のIB校出身者が136人となりました。
また、大学別に受験者数をまとめると、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、国際基督教大学の4校で全体の6割を占めています。同一大学内での重複受験を除く数字なので、複数の学部、プログラムを受験した延べ人数とした場合はさらにこれらの大学の比率が大きくなり、有名大学に出願が集中していることが分かります。
※アンケート回答者の半数以上が海外の高校出身であるため、IBDP取得者のみを対象としたIB入試や総合型選抜だけではなく、帰国生入試の情報なども含まれています。また、回答者の中には海外の大学との併願や、EDUBALで家庭教師として教えている者もいるため、IBDP修了生の分布が高得点に偏っている可能性はあります。それに伴い、出願先も上位大学の比率が大きくなっています。
IBDP生に人気の大学は?IBスコアの平均も公開!
出願者数が多かった早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、国際基督教大学に加え、IB生の出願先として人気の高い医学部、国際教養系学部の合格者のIBスコアを見ていきます。
IB生の受験者数が多い大学 | 合格者のIBスコア |
早稲田大学 | 35~45点 (平均:40.5点) |
慶應義塾大学 | 31~44点(平均:39.5点) |
上智大学 | 31~45点(平均:38.3点) |
国際基督教大学 | 28~45点(平均:38.6点) |
医学部 | 35~44点(平均:40.4点) |
国際教養系学部 | 28~45点(平均:38.8点) |
最低スコアは大学によってバラツキがありますが、基本的には35点が合格のボーダーラインになりそうです。30点代前半でも合格の可能性はあるため、スコアが高くない場合は面接や小論文などが重視される大学、入試方式を狙うことで合格のチャンスが広がります。
早稲田大学合格者のIBDPスコア目安
データを集計した237人のうち、58人が早稲田大学に合格し、最低合格スコアは35点、平均が40.5点となりました。IBスコアが30点台でも合格している人はかなりいますが、分布を見る限りでは40点台前半がボリュームゾーンになっています。
国際教養学部、政治経済学部への出願が多く、早稲田大学への出願数のうち過半数を占めています。早稲田大学はIB入試を実施しておらず、海外大学との併願が多かったこともあり、IB生でも受験しやすいAO入試や英語学位プログラムへの出願が目立ちました。
慶應義塾大学合格者のIBDPスコア目安
慶應義塾大学は早稲田大学に次いで人数が多く、44人が合格しており、最低合格スコアは31点、平均が39.5点となりました。早稲田大学と同様に30点代後半でも十分合格の可能性はありますが、40点台前後がボリュームゾーンになっています。
AO入試で受験しやすい総合政策学部と環境情報学部、英語学位プログラム(PEARL)がある経済学部、FIT入試を実施している法学部だけで9割近くを占めており、これら4学部に出願が集中していました。法学部はIB入試も実施していますが、DP取得見込みでは出願できないため、あまり活用されていません。
上智大学合格者のIBDPスコア目安
上智大学は慶應義塾大学とほぼ同数の41人が合格しており、最低合格スコアは31点、平均が38.3点となりました。IBスコアの分布を見ると30点台中盤から満遍なく広がっており、受験者層の変化が見られます。
上智大学はIB入試も実施していますが、入試時期の早い国際教養学部の書類選考入試が人気です。IB枠のある公募制推薦、英語学位プログラムであるSPSFと理工学部英語コースもあり、IB生にとって学部の制限なく受験しやすいことも受験者数が多い理由になっています。
国際基督教大学(ICU)合格者のIBDPスコア目安
国際基督教大学は22人が合格しており、最低合格スコアは28点、平均が38.6点となりました。上智大学と同様に、IBスコア30点台後半がボリュームゾーンになっています。
リベラルアーツの大学なので、前述の3校と比べると人数は少なくなりますが、IB生対象の総合型選抜があり、ユニヴァーサル・アドミッションズのような書類選考だけの入試もあるため、IB生にとって受験しやすい大学の1つです。
医学部合格者のIBDPスコア目安
国内の医学部は23人が合格しており、最低合格スコアは35点、平均が40.4点となりました。IBスコア30点台後半以上を必須とする大学も多く、40点台前半がボリュームゾーンになっています。私立大学では30点台半ばでの合格も見られましたが、国公立大学となると最低でも40点近い点数でないと少し厳しいようです。
大学別に見てみると、筆記試験を課さないIB入試を実施している大学の人気の高さが目立ちます。岡山大学は書類選考と面接のみ、筑波大学は海外IB生向けのIB入試(7月募集)において筆記試験がなく、順天堂大学も一定の条件を満たすことで共通テストが免除されます。このように、書類選考と面接だけで受験可能な大学が複数あるため、IB生にとっての受験のししやすい大学に出願が偏る傾向にあります。
国際教養系学部合格者のIBDPスコア目安
国内の国際教養系学部は62人が合格しており、最低合格スコアは28点、平均が38.8点となりました。IBスコアの分布を見ると30点代後半から40点台まで満遍なく広がっており、30点台半ばでも十分に合格の可能性があります。
大学別に見てみると、早稲田大学、国際基督教大学、上智大学がほとんどを占めており、国際教養系の学部を志望しているIB生にとってはこれら3校が主なターゲットとなっています。早稲田大学の国際教養学部はAO入試しかなくIB入試は実施していませんが、入試方式の有無に関わらず人気大学に出願が集中していることが分かります。
最後に
IB生に人気の大学を見てみると、IBスコアが35点以上であればどの大学でも合格の可能性は十分にあります。一方で、IBスコアがそれほど高くない場合は、2次試験で面接や小論文などがある大学を選ぶことでチャンスが広がります。DPの勉強に加えて面接や小論文の準備を進めるのは負担になりますが、オンライン家庭教師のEDUBALでは面接対策や小論文対策も行っています。日々の勉強と受験対策を並行して効率よく進めるために、そういったサポートの活用も検討してみてください。
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