【カナダの大学紹介】在学生が語るトロント大学の魅力
カナダのトロント大学在籍4年目の筆者がトロント大学の基本情報や専攻について、また1日のスケジュールなどを紹介しつつ、トロント大学の魅力をお伝えしていきます。
University of Toronto (U of T)
トロント大学はカナダの中でもトップ3に入る州立大学です。世界大学ランキングでは毎年30位以内に入り、カナダの首相やノーベル賞受賞者を多く輩出しています。1827年にキングスカレッジ(King’s Collage)が設立されて以来、小さなカレッジが集結し、現在のトロント大学ができました。現在、学部生は71930人在学しており、そのうち200人ほどが日本人留学生です。
そんなトロント大学には3つのキャンパスがあります。各キャンパスにそれぞれの特徴があります。
St. George Campus
セント・ジョージキャンパスはトロントのダウンタウンに位置する、メインキャンパスです。学部生はおよそ43,471人と3つのキャンパスのうち、一番生徒数が多く、キャンパスの大きさも一番です。St.Georgeの特徴として、カレッジ制度が挙げられます。セント・ジョージにはInnis College, New College, St.Michael’s College, Trinity College, University College, Victoria College, Woodsworth Collegeの7つのカレッジがあり、入学時にどこか一つのカレッジに所属するシステムになっています。カレッジにより、提供されている寮や奨学金制度が異なっています。また、特定のカレッジに所属していないと取れない科目などもあるので、事前に調べてカレッジを選ぶことをお勧めします。
Mississauga
ミシサガキャンパスはセント・ジョージキャンパスから西に30km に位置する、2つ目に大きいキャンパスです。学部生はおよそ14,765人在籍しています。どのキャンパスよりも新しく、モダンなデザインの校舎が印象的です。法医学などミシサガキャンパスでしか習得できない専攻などもあります。
Scarborough Campus
スカボローキャンパスはセント・ジョージキャンパスから30kmほど東に位置する、学部生が13,694人の一番小さいキャンパスです。スカボローキャンパスの特徴として挙げられるのはCo-opというプログラムが提供されていることです。Co-opプログラムとは大学在学中にインターンや職業経験がフルタイムで得られるプログラムです。その他に、ジャーナリズムや救命医療などスカボローキャンパスでしか習得できない専攻もあります。
スカボローは治安が悪いというイメージがある地域ですが、夜遅くに一人で出歩いたりしない限り、生活していて身の危険を感じることはないです。校舎の周りも住宅地があり、穏やかな雰囲気です。
基本的に所属するキャンパスで授業を履修しますが、違うキャンパスで授業を取ることも可能です。
専攻・履修登録について
トロント大学を受験する際は学部と学科(専攻)を決めて、受験する形になっています。しかし、基本的に大学1年生終了後に専攻を正式に決めます。トロント大学ではSpecialist, Double Major, One major one minor という3つの専攻のタイプがあります。
Specialist
一つの分野を深く掘り下げる専攻タイプです。他の専攻タイプよりもその科目について深く学ぶため、自ずと難易度が少し高くなります。自分のやりたいことが明確に決まっている人にはお勧めです。
Double Major
ダブルメジャーは二つの分野を選択し、Specialistよりは一つの分野を学ぶ深さは浅くなりますが、様々なことを広く、しっかりと学べる専攻タイプです。日本ではまだダブルメジャーを提供している大学は少ないので、海外大学ならではの専攻タイプと言っていいでしょう。経済学と生物学など全く異なった専攻をするのも面白いかもしれません。
One Major Two Minor
ワンメジャー・ツーマイナーはダブルメジャーよりも広く浅く色々な分野を学ぶことができます。色々な科目に興味がある生徒にお勧めです。
専攻は毎年決まった時期に在学中、何度でも変更することが可能です。大学1年目を終えて、予定していた専攻と違う分野を学びたい!と思ったら、専攻を変えることができます。変更した専攻により追加で履修科目が増える場合があるので4年間で卒業したい生徒は4年間の履修登録のスケジュールを事前に立てておくと安心かもしれません。
トロント大学では卒業するにあたり、最低で20単位(目安:5単位✖️4年)を取らなければいけません。履修科目は自分の専攻科目に必要な科目以外に、専攻とは違う分野で1単位ずつ履修するという決まりがあります。専攻に必要な科目はリストになっているので、それに沿って履修していきます。
学費・奨学金制度
学費は大学を決めるに当たってとても重要なポイントだと思います。以下、トロント大学の海外留学生の学費を学部別にまとめた表です(時期や履修する科目数によって多少、金額が変わる場合があります)。
学部 | 学費(CAD) |
Applied Science and Engineering | $54,840 |
Architecture, Landscape & Design | $46,220 |
Arts and Sciences | $46,220 |
Kinesiology & Physical Education | $32,550 |
Management | $57,160 |
Music | $34,180 |
トロント大学には5000個もの奨学金プログラムがあります。大学受験の際に自動的に奨学金対象かどうか評価され、その評価に応じて奨学金がもらえる制度の他に、在学中に応募できる奨学金プログラムも多くあります。奨学金の応募は基本的にオンラインで応募し、選考プロセスが始まります。奨学金によってはエッセイや面接がある場合もあります。
トロント大生の1日の過ごし方
Human Biologyを専攻(Specialist)している筆者の大学2年生の時の1日のスケジュールをお見せします。授業や実験の合間は図書館や寮の自分の部屋で勉強をしていました。学期のはじめは時間に余裕があるので、課外活動や友達と遊んだりといった時間が入ります。逆に中間試験や期末試験中は1日図書館で過ごすことも多々あります。
トロント大学の魅力
多様性
トロント大学はカナダだけでなく世界中から優秀な生徒が集まっているので日々、周りから良い刺激を受けることができます。様々なバックグラウンドを持った友人と交流することで他の文化に触れることができるのもトロント大学の魅力の一つです。
豊富な専攻
700個もの専攻を提供しており、トロント大学で学べないことはほとんどないといって良いでしょう。
充実した課外活動
学業だけでなく課外活動も豊富で、生徒団体は1500個以上もあり、勉強の合間に好きなことに打ち込むことができます。
受験しやすい
トロント大学は他大学に比べて受験方法がシンプルなのも魅力の一つです。基本的に必要なのは高校の成績、IB生徒はIBスコアそして英語試験の点数の提出のみ(学部により異なる場合もある)なので、エッセイやSATなどの試験を受けなくても受験可能です。
最後に…
いかがだったでしょうか。少しでもトロント大学について知ってもらえたら光栄です。カナダの大学を受験したい生徒はぜひ、トロント大学も視野に入れて受験する大学を検討してみてはどうでしょうか。Univ-itではトロント大学だけでなく、海外大学の詳細情報を見ることができるので、以下からぜひチェックしてみてください!