【IB生体験談】名古屋大学を国際プログラム群入試で受験したHさんの受験体験談

2025年4月28日

「元IB生の先輩はどのように大学へ進学したのだろう」

「似たような進学先を選んだ先輩はいるのだろうか」

現役IB生の皆さんの中には、先輩の進学手段や入試対策について知りたいという方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、名古屋大学の国際プログラム群入試に合格し現在名大生の元IB生にお話を聞きました。受験対策やIB生へのアドバイスなど、幅広くお答えいただいたので、これからIBを始める方や現在IB生の方は、ぜひ参考にしてみてください。

Hさんのプロフィール

所属大学 名古屋大学
所属学部 理学部
出身高校の区分 海外インター校
Final Exam May 2024(2024年5月)
IBスコア 42
IBの科目 HL: English B, Math AA, Chemistry
SL: Japanese A (self-taught), Economics, Physics
併願校 上智大学
イリノイ大学
ワシントン大学
イエール大学
カリフォルニア大学

名古屋大学 国際プログラム入試について

Hさんの体験談を紹介する前に、まずは名古屋大学の国際プログラム群入試について解説します。

国際プログラム群入試とは、海外の教育プログラムを受けている高校生を対象とした入試です。英語学位プログラムの入試であり、文理を問わず様々な分野を英語で学ぶことができます。名古屋大学では以下の6つのプログラムが対象となっています。

自動車工学プログラム(工学部)
物理系プログラム(理学部)
化学系プログラム(理学部、工学部)
生物系プログラム(理学部、農学部)
国際社会科学プログラム(法学部、経済学部)
「アジアの中の日本文化」プログラム(文学部)

入試名称 国際プログラム群入試
所在地 愛知県名古屋市
対象のIB生 全てのIB生
入学時期 10月入学
実施時期 1次募集:11〜3月
2次募集:1〜4月
募集要項 募集要項はこちら

基本的に外国の教育プログラムを2年以上受けているものを対象とした入試です。そのため、国内外を問わず全てのIB生がこの入試を受験することができます

詳しい概要については、以下の記事で紹介しています。興味のある方は、ぜひ体験談と併せてご覧ください。

名古屋大学

入試名称:
国際プログラム群入試
入学時期:
10月入学

名古屋大学国際プログラム入試の受験体験談

ここからは、Hさんの受験体験談を紹介します。海外インターでIBDPを取得し、昨年の10月に名古屋大学へ入学しております。

志望理由

Q: 名古屋大学を志望した理由を教えてください

A:IBから続けて、英語で学び続けられる環境に身を置きたかったことが1番の理由です。国立大で英語の学部があり、受けることができそうだったのが東北大学と名古屋大学でした。しかし東北大学は専願のみだったので、他大学との併願が可能な名古屋大学を選びました。

志望理由書&小論文

Q: 小論文では具体的にどのような問題が出されましたか?

A「化学はどのように日常生活に影響を与えていますか?」と聞かれたので、私は食の安全性について論じました。

Q: 事前の対策や意識していたことはありますか?

A:化学が日常生活に影響していることは多いけど、常に意識しているわけではありません。しかしエッセイを書く上では、普段から意識を向けていることを述べていると捉えてもらえるように、気をつけていました。

面接&口述試験

Q: 面接、口頭試問はどのような形式で行われましたか?また、どのようなことを聞かれましたか?

A:オンラインで実施され、2名の面接官が同席していました。最初に志望理由について改めて聞かれた後、すぐに口頭試問に移りました。口頭試問では数学の問題が3つ出題され、さらに有機化学と無機化学の両方からも問題が出されました。試験の時間は合計で約1時間でしたが、各問題に対しての制限時間は設けられていません。問題は画面に映し出され、それに対して事前に準備していた紙に解答します。正解が出れば次に進みますが、間違えると再挑戦するか、教授からアドバイスをもらうことになります。私も解いている途中で行き詰まることがあり、その際には積極的に教授からアドバイスを受けました。問題を自力で解くことは重要ですが、どこまで自分で解けるか、そしてアドバイスをもらった後にどのように解き進めるかが評価のポイントだったと感じています。

Q: 面接、口頭試問に向けてどのような対策をして望まれましたか?

A:問題の形式も知らず、どの分野から出題されるのかわからないので、とにかく学校の勉強にしっかり取り組んでいました。実際に出題された問題もすごく難しいというわけではなかったので、IBの勉強でカバーできると思います。しかし、ひらめきや知識が求められる傾向もあり、IBでは問題文に記載される定数などを覚えていないと解けない問題も出されました。

Q: 面接、口頭試問に向けてしておけば良かった対策などはありますか?

A:どの分野に関する問題が出題されるかわからないので、学校で習うことを疎かにせず苦手な分野を作らないのがいちばんの対策だと思います。細かいところも聞かれるので、曖昧な部分を残さずに幅広く勉強することが大切だと実感しました。

上智大学のIB受験体験談

Q: 上智大学も受験したと伺いましたが、いつ頃から準備を始めましたか?

A:上智大学は名古屋大学よりも出願の期日が早かったので、そちらを先に準備して、その後に名古屋大学の出願準備を始めました。

Q: 志望理由書を書く上で意識したことはありますか?

A:他の大学でもそうですが、文章に説得力を持たせるように努めました。また、上智大学で志望したGreen Scienceコースは環境面にフォーカスしているので、そちらに興味があることを強調して伝えました。大学について前もって調べておいて、その大学がどれだけ自分にあっているのかということをアピールできれば良いと思います。

上智大学

入試名称:
理工学部英語コース入学試験
実施学部:
グリーンサイエンスコース、グリーンエンジニアリングコース

大学受験を通して

Q: 大学受験の際にIBをやっていて良かったと感じたことはありますか?

A:IBではエッセイを書く機会が多かったので、入試の際にエッセイを書くことへの抵抗が少なかったのが良かったです。また、IAを通じて実験を行う機会を得たことで、その経験が自分のエッセイや面接で話す材料になったのも良い結果に繋がったと思います。

Q: 合格する上でやってて良かったと思うことはありますか?

A:学校の勉強を頑張ることです。他には先生に推薦状を書いてもらわなければならなかったので、先生と推薦状を頼めるような関係を築いておくことも大切だと思います。

Q: 名古屋大学を受験するIB生へのアドバイス

A:私は課外活動はそれほど重要視されていないと感じたので、名古屋大学国際プログラム入試を受験する方には、学校の成績を向上させることに注力することをおすすめします

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は名古屋大学に通うHさんの体験談を紹介しました。興味を持たれた方はぜひ名古屋大学、もしくはそれぞれの学部学科のホームページをご覧ください。

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